大和市議会 小田の一般質問

 *実際の質疑では、大項目(テーマ)ごとに、まとめて質問したり、まとめて答弁している場合があります。ここでは読みやすさを重視して再編集し、質問の直後に答弁を記しています。正しくは、市議会HPの会議録をご参照ください。

 *「★」印は、市側の答弁のなかで、私がポイントだと捉えた部分です。

平成30年6月議会

一般質問の動画はこちらから。インターネットエクスプローラ推奨です。

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1.多選自粛条例 

 

 「あなたは市長の多選に賛成ですか?反対ですか? 多選反対 市長は大木さとる」

 

 大木市長は平成19年4月、「多選反対」を大々的に訴え、4選を目指す現職を破って市長として初当選をした。当時の選挙公報を見るとこのように書いてあった。ベタ黒で大きなキャッチフレーズはひときわ目立つ。

 

 市長選の1年半ほど前に行われた衆院選、いわゆる郵政選挙、小泉劇場にならったのだろうか。大木市長は「多選反対」という単一の争点、シングル・イシューで市長選を戦い、見事に激戦を制した。

 

 「自治体の首長は予算、人事、許認可など多くの権限を手にしている。これが長期にわたれば独善的な組織運営や人事の偏向など弊害が生じると言われる。アメリカ大統領の任期は2期までと歯止めがかかっている。一人の人間が長期間つくことの危険性を前提としたシステムである。人間は完全ではない。権力を時間で分断することが必要であると強く考える。多選を制限する仕組みづくりに取り組む」

 

 市長選から約1年後となる平成20年の3月議会で、大木市長は、このように施政方針を述べた。その半年後の9月議会に、「市長の在任期間を連続して3期を超えて在任しないよう努める」ことを定める「大和市長の在任期間に関する条例」を上程し、賛成多数で可決された。制定時の大木市長だけでなく、将来の市長についても多選自粛の対象として縛っていることが特徴だ。

 

 会派では公明党、市民クラブ、神奈川ネットワーク運動のうち2人、民主党、大和クラブが賛成した。これに対し、共産党、無所属・自民党、社民党・無所属、神奈川ネットワーク運動のうち1人、がそれぞれ反対した。

 

 当時の会議録を読むと、賛成派からは「市長の大きな公約であり、清新で活力ある市政運営を確保するものである」「しがらみのない行政運営が求められており、それを条例が担保する」と擁護する意見が出た。

 

 これに対し、反対派からは「大和市で3期を超えた首長はいない。懸念する弊害はない」「条例の適用は10年以上先である。自分自身で謹んで律すればよい」「善政を敷くならば多選でも当然だ。判断するのは有権者である」といった反論があった。まさに談論風発、侃々諤々のやり取りだった。

 

 そこから時は10年を経た。多選反対が持論の大木市長にとって、今年は集大成の年となるはずだ。バトンタッチに向けて後継者を育成する時期が来ているだろう。でも、そのよう雰囲気は感じられない。

 

 今年1月16日付の朝日新聞によると、大木市長は年頭の記者会見で、「多選は時代と人物によって変わってくる。今は3期が多く4期も珍しくない」と発言したということだ。朝日新聞は、この発言をもって「4選出馬に含み」と報じた。

 

 ただ、市民の皆様と雑談をしていると、「市長は本当に出るのか」と聞かれることも度々ある。市長選への関心が高まっているようにも感じる。

 

 そもそも、全国的に多選はどうなっているのだろうか。自粛条例は機能しているのだろうか。独自に調べてみた結果が、お手元の資料だ。

 

 右下のグラフだが、まず多選の首長は近年、増加傾向にある。このグラフは、総務省の調査結果、毎年のデータを各年拾って作成したものだ。ここでは、連続4回以上就任した首長を「多選」と定義している。

 

 本市で自粛条例が成立した平成20年を見てみよう。多選首長の割合は5.8%とほぼ底だ。翌年も同率で平成22年の5.4%が下げ底だ。その後、ゆるやかに上昇し、ここ数年で急上昇。昨年は14.0%、人数で言うと114人を占めている。7人に1人の割合だ。

 

 「多選首長の復権」。良し悪しはさておき、近年の傾向がそうなっているのは事実だ。

 

 何故だろうか。多選首長が少なく、グラフで底となっている期間は、旧民主党政権時代とおおむね重なる。振り返ると、当時は「変化」や「交代」を求める風潮が強かったと思う。だが、旧・民主党政権はあまりの拙劣さから3年余で崩壊。その後の景気回復も手伝って、世の潮流が「安定志向」に代わり、多選首長が許容されるようになってきたのではないか。個人的な推測だが、あながち外れてはいないと思う。

 

 では、多選自粛条例の実際の運用はどうなっているのだろうか。機能しているのだろうか。私が先例を調べた限りでは、5人の首長が自ら条例を提案して制定したものの、当初の主旨を損なって多選出馬していた。

 

 掟破りの横綱は埼玉県の上田清司知事だ。上田知事は自ら制定した自粛条例を反故にして平成27年に4選を果たした。有権者にとって白けた選挙戦だったのだろうか。投票率はわずか26.63%だった。ただし、これは極端な例だ。その他4人の市区町長は条例や条項を改廃し、民主的な手続きを踏んでから多選出馬している。

 

 東京都中野区の田中大輔区長は平成26年、自治基本条例の中に定めた多選自粛条項を廃止する条例を出して可決成立させ、その後に4選した。今年6月には5選を目指したが、ならなかった。

 

 埼玉県松伏町の当時の会田重雄町長は自粛条例を廃止。徳島県石井町の当時の河野俊明町長は、多選に当たらない範囲を「2期まで」から「3期まで」に延長する条例改正を行った。いずれも落選した。一方、徳島県阿南市では、当時の岩浅嘉仁市長が4選出馬できるよう議員が条例廃止案を提案。これが議会で可決され、4選を果たした。

 

 余談だが、大和市以外に東京都大田区、神奈川県厚木市などでも10年ほど前に多選自粛条例が定められており、制定時の首長が多選出馬するのかどうか、去就に注目が集まっている。この質問に先立って、厚木市議会でも今月8日、自粛条例をめぐる質問が行われている。

 

 さて、私は、大木市長が主張してきた「多選反対」の考え方には大いに共感するところだ。大統領制に例えられる日本の首長は、その地域内においては総理大臣よりはるかに強力な権限を持っている。同じ人が強大な権限を持ち続ければ、権力に溺れる可能性が高まる。庁内でトップの判断に意見できる者はいなくなり、上の顔色ばかりうかがう「忖度」の文化が跳梁跋扈する。風通しは悪くなる。トップは独善的となり、裸の王様となる。

 

 以上が一般的に言われる長期政権の弊害だ。「権力は腐敗する。絶対的権力は絶対に腐敗する」。これはジョン・アクトンの言葉だが、その名言が残されているゆえんだろう。

 

 「花に十日の紅なし、権は十年久しからず」。平成3年2月、細川護熙元総理は熊本県知事を退任する際、こんな言葉を残した。これは「権不十年」と呼ばれる。

 

 一方、立候補者の立場に立って考えると、立候補するかどうかは基本的人権である。多選首長を認めるか認めないかは有権者の判断だ。有権者からすれば、多選の弊害が出ていなければ諒とする考え方も当然、有り得るだろう。私は、本市の多選自粛条例の主旨には賛同するが、条例化にはなじまない。そのように考える。

 

 さて、本題に入る。大木市長がご自身の持論、そして市の方針を覆して4選出馬する場合、私はこの条例を改正するか廃止するしかない。そのように考える。でなければ、条例をつくること自体の意味がなくなりモラルハザードとなりかねないからだ。

 

 市民との約束である公約を守ったかどうかであれば、政治家一個人の問題にとどまる。だが、この条例は議会で可決、成立している。しかも将来の市長も対象にしている。条例がないがしろにされれば、議会のあり方、尊厳が問われる。「大和市では二元代表制が機能していない。チェック機能が働いていない」と市民から批判を受けるだろう。

 

 逆に、仮に大木市長が多選自粛条例を守って引退するとしても、この条例が残っていると、将来の市長を未来永劫、拘束する。新しい市長が就任するたびに、条例を守るかどうかを問い続けることになる。立候補する権利や職業選択の自由に制約をかけることになる。私はそのように捉える。

 

 つまり、大木市長が次の選挙に出るにせよ、出ないにせよ、この条例の改廃に手をつけざるを得ないのではないか。このように私は考える。

 

 そこで3点伺う。

 

(1)多選の弊害についてどう考えているか

(2)条例制定の意義は何か

(3)条例を改正する考えはあるか

 

■市長(一括答弁)

 大和市長の在任期間に関する条例は市長の職に同一のものが長期にわたり在任することにより生じるおそれのある弊害を防止し、清新で活力ある市政運営を確保することを目的として、平成20年の9月に議会の承認を経て制定したものだ。

 

 多選の弊害については独善的な組織運営や人事の偏向などと言われるが市政運営を行っていく上ではこの弊害を防ぐことが常に求められていると捉えており、これまでも条例はもとより、自らに高いハードルを設けて取り組んでまいった。しかしながら、一般的に条例は時代の変化や社会の要請等により適宜見直していく必要があり、本条例についても他の条例と同様に、様々な視点から検証を行っていくことも必要であると捉えている。

 

 市民の皆様から負託を受けた私としては、本条例の目的である清新で活力ある市政運営を確保するため、市民の皆様とともに力を合わせ、一人でも多くの方に幸せを実感していただけるよう、与えられた職責を果たしてまいりたいと考えている。

 

 

 【答弁後の意見・要望】

 答弁をいただいた。今、市長からは「自ら高いハードルを設けて取り組んできた。条例は検証も必要だと捉えている」ということだった。

 

 我々も色々考えていかなければならない問題だと思っている。今回はあくまで多選自粛条例に絞って論旨を進めている。大木市政の評価や、多選の弊害が出ているかを検証しているわけではない。その機会は改めて別途になろうかと思っている。

 

 お手元の資料にあるが、川崎市の阿部孝夫市長は、自分で自粛条例を作った。その後、4選出馬をしたくなり条例廃止を目指したそうだが、実現できず、結局、出馬を断念せざるを得なかった。これは条例が機能したケースと言えるだろう。

 

 繰り返しになるが、議会で条例を可決して成立させている以上、これは大木市長一個人の問題にとどまらない。

 

 そもそも条例とは何なのか。多選とは何なのか。大木市政において多選の弊害は出ているのか。これらを市民の代表である議会として真剣に突き詰めて考えていかなければならない。そのように考える。

 

 

 

2.放課後児童クラブ、需要急増への対応

 

 本市は今年4月1日現在、待機児童が3年連続でゼロとなった。神奈川県内19市のうち、待機児童がゼロだったのは大和市と三浦市のみだ。平成26年までは100人を超えていたが、隔世の感がある。大木市長をはじめ、関係者の努力に大変敬意を評するところだ。

 

 待機児童ゼロの主な理由は、認可保育所等の入所定員を増やしたことにある。今年4月1日現在は3813人で、平成26年の倍近くに膨らんでいる。実際に保育所に通う入所児童数も激増。平成30年は3787人となり、26年の2095人の倍近くだ。

 

 一方、保育定員増加に伴う余波が、小学生のための放課後児童クラブにも押し寄せているようだ。

 

 念のために説明すると、放課後児童クラブとは、「就労等により保護者が昼間家庭にいない小学生に対し、授業の終了後に小学校の余裕教室等を利用して適切な遊びや生活の場を提供する事業」だ。いわゆる学童保育で、小学生版の保育所と言える。

 

 保育所に子供を預けていた働くママさんは、子供が小学校に就学してもどこかに預けたいと考える。その受け皿が放課後児童クラブとなる。

 

 本市は放課後児童クラブの希望者をすべて受け入れ、こちらの待機児童もゼロとしている。それ自体は、働くママさんにとっては仕事と子育てを両立しやすくなり、有難いことだ。ですが、待機児童対策で保育の定員を増やせば、児童クラブの需要を喚起することにもつながる。おそらく、数年間遅れて入会者が増えていく。

 

 事前に市に問い合わせたデータをグラフ化したのがお手元の資料だ。平成26年の児童クラブの入会児童数は990人だが、29年は1537人。わずか4年で約550人も増え、1.5倍に膨らんでいる。平成27年に400人近く急激に増えているのは、児童福祉法の改正によって、放課後児童クラブに通う対象学年が小学3年から小学6年に拡大されたことも影響しているようだ。

 

 今回、この問題を取り上げることになったきっかけは、現場から「児童数が増えすぎて子供のスペースがきちんと確保できない。何とかしてほしい」といった悲鳴を聞いたことだった。需要急増に合わせて、学校内のプレハブ増設など受け入れ側の態勢をさらに整備していくことが求められる。

 

 入会児童数が急増すれば、それに応じて、「先生」の役割を果たす支援員や補助支援員の数も増える。量が増えれば、質が落ちる可能性も生じる。特に、保育士や教員免許などの資格が要らない補助支援員のなかには「パート感覚の方も多い」と聞く。研修態勢のさらなる充実も必要不可欠であろう。

 

 そこで5点伺う。

 

(1)今後の需要について具体的にどう見込んでいるか?

■こども部長

 今後の需要について。平成27年3月に策定し、平成30年3月に見直しを行った子ども・子育て支援事業計画における平成31年度までの全市の入会児童数の計画値では、平成30年度が1602人、31年度が1606人となっている。しかしながら、平成30年5月1日現在の入会児童数が全市で1707人に達するなど既に見込みを上回る需要の増大が起きている。女性の就労志向の高まりなどから、今後も放課後児童クラブの入会希望児童数は増加していくものと想定され、平成32年度以降についても、利用ニーズの動向や児童推計を踏まえたうえで計画を策定していく。

 

 

(2)プレハブ増設をはじめ需要急増に対応するための今後の計画はどうか?

■こども部長

 入会希望児童数の増加が見込まれる小学校区のうち、平成29年度は林間小学校の敷地内に放課後児童クラブのプレハブを新設し、平成30年度も緑野小学校で同様に新設を予定している。入会児童数の増加への対応は、今後も教育委員会等との調整を図りつつ、小学校敷地内への施設整備を基本としながらも、各地域の状況に合わせた方法を検討していく。

 

 

(3)支援員や補助支援員の増員に向けた今後の計画はどうか?

■こども部長

 平成27年度から始まった子ども・子育て支援新制度においては、おおむね児童40人あたり放課後児童支援員の有資格者を含めた2名以上の職員を置くことが定められており、市内すべての放課後児童クラブが新制度の基準を遵守した職員数を配置し運営を行っている。今後も児童の安全と保育の質に配慮しつつ、入会児童数に応じた適正な職員数を配置していく。

 

 

(4)研修の充実も含め、支援員や補助支援員のタテ・ヨコの連携を強化すべきではないか?

■こども部長

 本市では、県の主催する放課後児童支援員認定資格研修の受講に加え、倫理研修や障害児への対応を学ぶ研修を市独自に開催している。今後も、放課後児童クラブを取り巻く環境などに鑑み、研修の充実に努めていく。

 

 また、支援員や補助支援員のタテ・ヨコの連携につきましては、現在、各児童クラブにおける研修内容の共有や定期的なミーティングの実施によりタテの連携を図るとともに、市内の公営及び民営児童クラブの支援員等が集まる毎月の事務連絡会議や研修会の機会を利用し、ヨコの連携の強化も図っている。それにより、実際に特別な家庭事情を抱えた児童や配慮が必要な児童に対し、児童クラブ内の支援員・補助支援員が一体となって見守りや情報共有を行い、適切な支援の提供や専門機関の保護へとつなげることができた案件もある。

 

 また、良い対応の事例について、研修会を通じて他の児童クラブと共有することで、それぞれの児童クラブの状況に合わせた適切な支援を行うなどの対応が可能となっている。

 

 今後も引き続き、タテ・ヨコの連携を強化していくことで、市全体の保育の質の向上に努めていく。

 

 

(5)学校側はどのような協力体制をとっているのか。

■教育部長

 放課後児童クラブが設置されている学校においては、放課後児童クラブを利用する児童が増加していることに対し、適宜授業のカリキュラムを確認しながら、空いている特別教室などを提供している。また、体育館の建て替えに合わせて整備した多目的室を学校運営に支障のない範囲において放課後児童クラブとして継続して活用している事例もある。教育委員会としては、放課後児童クラブはそこに通う子供たちにとって、放課後の大切な生活の場と捉えており、今後も日常的に学校と児童クラブが連絡を取り合い、情報を共有するなど、密接な協力体制を維持していくことが必要と考えている。

 

 

 【答弁後の意見・要望】

 答弁をいただいた。大変丁寧な内容で、子育て支援に対する市の強い意気込みを感じた。

 

 厚生労働省が定めるガイドラインでは、「児童1人当たりおおむね1.65平方m以上の面積を確保することが望ましい」としている。先日、市内のある児童クラブを訪ねたが、プレハブ内の子供の数は多いといった印象を受けた。「余裕教室が使えないときもある」とも伺った。その場合にはかなり混雑していると考えられる。

 

 中には、夏休みしか余裕教室を使わないクラブもあるということだ。本市の各クラブはガイドラインの基準を満たしているということだが、現場の感覚はかなり異なる。そのようにも聞き及んでいる。

 

 学校施設は第一義的に教育に使われるべきであることは言うまでもない。だが、空いている余裕の施設があれば、柔軟に活用できるようさらに徹底していただきたい。雨天時の体育館利用を積極的にできるようにするなど配慮をお願いする。

 

 放課後児童クラブをめぐっては、学校とクラブの連携は温度差が大きいとも聞いた。連携がスムーズな場所がある反面、青少年センターを通じて学校側と交渉するクラブもあるそうだ。どこの学校でも緊密に連携できるようにしてほしい。そのように要望する。

 

 また、放課後子ども教室、放課後寺子屋との連携がスムーズになれば、児童クラブの方も大分楽になると思う。さらなる連携強化をお願いする。

 

 研修制度については充実していることが分かった。量の拡大に伴って質が落ちることがないよう工夫を重ねていただきたい。

 

 

 

3.新公会計制度

 

 先日、町田市で研修を受ける機会があった。町田市は平成24年度から新公会計制度を独自に導入しているが、大変先進的だ。従来の官庁の会計は単式簿記や現金主義が基本だが、町田市は市町村としては初めて複式簿記や発生主義の考え方を加えることで、企業会計に近い新公会計制度を取り入れている。

 

 個別事業の概要を明らかにする行政評価シートは大変充実している。事業の成果や課題だけでなく、事業に要した人数、人件費、財務状況、コスト分析などを詳しく記している。図書館や市民センターなどの基本的な情報や単位当たりのコストを他の自治体と比較できる表も掲載している。

 

 このシートは議会の決算審議でも活用をされている。さらに、このシートを用いて2年に1度は市民参加型の事業評価を開催しているということだ。市民への説明責任を果たすべく、情報公開を徹底しており、圧巻だ。行政改革にも役立ちそうだ。

 

 本市でも新公会計制度を導入している。市のホームページを見ると、平成20年度決算以降の財務書類が公表されている。ただ、この資料に基づく説明を受けた記憶はない。

 

 そこで2点伺う。

(1)新公会計制度導入の意義についてどう考えるか?

■政策部長

 総務省は現在の現金主義会計を補完するものとして、複式簿記の考え方を取り入れた財務書類の作成を推進するため、平成18年に基準モデル及び総務省方式改定モデルの2つを示し、全国の地方公共団体に財務書類の作成を要請した。しかし、財務書類が総務省の示した2つのモデルなどで作成されたことにより、他団体との比較ができないことや、総務省方式改定モデルでは、固定資産台帳の整備を前提としないため、正確な資産情報が反映されないなどの課題があった。

 

 そこで総務省は全ての地方公共団体が共通のルールで財務書類を作成するため、固定資産台帳の整備と複式簿記の導入を前提とした統一的な基準を平成27年に公表し、この基準による財務書類の作成を要請した。

 

 総務省は統一的な基準に沿った財務書類を作成することにより、他団体との財務状況の比較が可能となるとともに、資産や負債などのストック情報やコスト情報を把握することで、費用対効果の検証などへ活用することができると考えている。

 

(2)本市における進捗状況はどうなっているか?

■政策部長

 本市では、総務省方式改定モデルによる財務書類を毎年作成し公表するとともに、平成28年度から統一的な基準による財務書類の作成に向けた準備を進めている。現在の進捗状況は、固定資産台帳が平成29年度に整備を完了し、今年度、財務書類を作成するための公会計システムを導入して、平成30年度決算から統一的な基準による財務書類を作成していく。

 

 

 【答弁後の意見・要望】

 答弁をいただいた。大和市が発行している新公会計制度の財務書類だが、議会にも分かるように公表していただけると有難い。そのように要望する。

 

 また、町田市の行政評価シートは大変充実しており、A4判2ページのシート内に行政コスト計算書、貸借対照表、財務構造分析などが盛り込まれている。お手元の参考資料の通りだ。同様のものを本市で作るのはコスト面から難しいかもしれないが、たとえば、本市が力を入れている主要事業をいくつかピックアップして作成する、特出しして作成する手法もあろうかと思う。市民の理解も大変進むと考えるので、ご検討のほどをよろしくお願いする。

 

 町田市では、事業別財務諸表による成果に対するコストの振り返り、財務上の課題の抽出、費用対効果や有効性の検証などで各事業をCheckした上で、事業手法の見直し、実施主体の再検討といったActionを行っている。いわゆる「Plan Do Check Action」のPDCAサイクルが有効に機能しているということだ。

 

 公会計は素人にとって大変難しくとっつきにくい分野だ。資料作成にあたっては、わかりやすさを徹底し、情報公開や「見える化」をさらに進めてほしい。そのように求める。

 

 

4.米軍空母艦載機の移駐完了 

 厚木基地所属の米軍空母艦載機の岩国基地移駐が3月末、完了し。この問題に尽力された関係者の皆さん、移駐を受け入れていただいた岩国市、山口県の皆さんに改めて感謝したい。

 

 戦闘機部隊がいなくなったことで、実際に騒音が減っているのかどうか。これを検証することが今後は大切になる。お手元の資料に、基地対策特別委員会で示されたデータをまとめたグラフを添付している。これを見ると、今年1月から5月の騒音測定回数は過去3年間より一定程度減っている。

 

 苦情件数の月別推移では、今年5月はわずか23件。300件を超えていた昨年や一昨年と比較すると急減している。これは、米海軍が硫黄島での陸上空母離着陸訓練(FCLP)が完了した際に房総沖で行っていた空母着艦資格取得訓練(CQ)が今年から九州沖に変更された影響が大きいと考えられる。少なくとも現時点において、移駐に伴って負担が軽減されている。そのように私は感じる。

 

 さて、お隣の綾瀬市で1月20日、基地対策協議会主催のもと、基地問題講演会が開かれた。テーマは「今後の厚木基地」だ。講演会では、防衛省南関東防衛局の幹部が移駐後の厚木基地の運用について、海上自衛隊第4航空群司令部の幹部が海自の任務について、それぞれ説明した。

 

 質疑応答では住民側から厳しい意見もあったが、防衛省は丁寧に回答していた。今年は本市にとって大変大きな節目だ。このような講演会が大和でも行われると、住民の理解が深まって良いのではないか。

 

 そこで4点伺う。

 

(1)移駐の完了に対する受け止めを?

(2)現時点における騒音軽減の状況についてどう捉えているか?

■市長(一括答弁)

 昭和48年に米空母が横須賀に入港して以降、その艦載機が厚木基地に飛来したことで市民は長年にわたり甚大な騒音被害に苦しんできたが、本年3月30日、国からすべての航空機部隊の岩国基地の移駐が完了したとの説明があった。この移駐は厚木基地の歴史の中で、また本市の基地対策の取り組みの中で、大変大きな節目と捉えており、甚大な騒音被害の解消と市民負担の軽減に大きな期待を寄せているところだ。

 

 こうしたなか、移駐後の騒音状況については4月および5月の騒音測定回数は大幅に減少するなど、空母艦載機が厚木基地を拠点に飛行を繰り返していたころと比べれば、この数か月間は比較的落ち着いた状況であると捉えている。

 

 しかし、一方で、厚木基地は今後も航空基地として使用され、国や米軍からは厚木基地は引き続き重要な施設であり、空母艦載機が折に触れ、厚木基地を使用するなどの説明もある。実際に移駐後の厚木基地へのジェット戦闘機の飛来が見られ、先月21日には硫黄島へ向けて飛行していた空母艦載機10機が硫黄島の天候不良により厚木基地に飛来するなど、100デシベルを超える航空機騒音が市内の住宅地で度々測定されている状況もある。

 

 こうしたことから、現時点で騒音軽減状況について評価することは時期尚早であると考えており、移駐により市民が騒音被害の軽減を実感できるのか、移駐が市民負担の軽減に確実につながるのか。今後の厚木基地のありようについて、その変化等をしっかりと見極めていくことが重要であると考える。

 

 司令部と人員の岩国基地の移動は今年後半に行われるとのことだが、本市としては全ての移駐を早期に完了させることはもとより、多くの関係者の尽力により実現したこの移駐を市民の負担軽減に確実に結び付けるようしっかりと取り組んでいきたいと考えている。

 

 

(3)区域指定の見直しなど今後の住宅防音工事への影響をどう捉えているか?

■市長

 国が行う住宅防音工事の助成については、これまで大和市基地対策協議会の要請等を通じ、国に対し助成対象の拡大や工事の早期実施等を繰り返し求めてきたところだ。こうしたなか、空母艦載機の移駐が完了し、今後の厚木基地周辺における騒音状況によっては、住宅防音工事への影響が考えられ、市民等から今後の住宅防音工事に対する不安の声も聞かれている。

 

 現時点で国から住宅防音工事の区域見直しなどに関する新たな情報はないが、本市としては今後も国に対し、住宅防音工事助成に関する様々な課題への適切な対応を強く求めるとともに、適時適切な情報提供や市民に対する丁寧な説明等についても要請していく。

 

 

(4)綾瀬市のように地元への説明会を開催すべきではないか?

■市長

 空母艦載機部隊の移駐は完了したが、今後の厚木基地の運用や騒音状況の変化等については、いまだ明らかにされていない。このような状況も踏まえ、現時点で本市の説明会開催の予定はないが、今後も引き続き市民への適切な情報提供に努めるとともに、国に対し、必要に応じた説明会開催など丁寧な対応を求めていく。

 

 

 【答弁後の意見・要望】

 大変丁寧な答弁をいただいた。騒音対策として、W値(うるささ指数)75以上の地域で無償で行われている住宅防音工事をめぐっては、対象区域の見直しが検討されていると報じられている。騒音が減れば、国の騒音対策や補助金が減らさざるを得ないことは理解する。だが、これまでの負担を考慮して、一定の配慮を行う必要もあると考える。先ほど、市長からは「移駐を負担軽減に確実に結び付けるようしっかりと取り組みたい」という話があったが、市としても、なるべく早く情報をキャッチして、早期に対応できるよう努めてほしいと要望させていただく。

 

 

 

5.教育問題 

(1)防災教育の充実

 今定例会の会期中である18日午前8時ごろ、大阪府北部で震度6弱の地震が発生した。不慮の災害で、5人の方が尊い命を亡くし、300人以上が負傷した。謹んでお悔やみ申し上げる。

 

 災害はいつ何時あるか分からない。いま、この場で地震が起こる可能性だってないわけではない。市民の生命と財産を預かる行政が、万が一に備えることは大変重要だ。本市では大震災時に、市民が初期消火を行い、延焼を防止できるようスタンドパイプ消火資機材の配備を進めている。大変良い取り組みだと思う。ただ、市民が実際に使いこなせなければ宝の持ち腐れになってしまうので、その前提として訓練が必要だ。

 

 先日、桜ヶ丘エリアの自主防災訓練でスタンドパイプの簡単な講習を受けた。このように自主防災の意識を高めていくことは大切だ。「三つ子の魂百まで」と言うが、防災教育は欠かせない。

 

 さて、先日、視察で東京都荒川区を訪ねた。荒川区では、火災発生時に延焼する危険性が高い木造住宅密集地域が6割を占めている。消防機関の対応には限界がある上に、断水時に消火用水が枯渇する可能性があるため、隅田川からの河川水や地下水といった震災時にも活用できる水源を「永久水利」と呼んで、整備している。

 

  「自分たちのまちは自分たちで守る」。このような意識を培うため、防災教育も大変充実している。区立中学10校全校に防災部を設置。平成29年度は、中学生の7分の1にあたる444人が防災部に入り、ポンプ操作や永久水利送水の訓練をしている。平成27年、28年度の2年間でのべ430名の生徒がジュニア防災検定を取得している。防災意識を高めるため、東日本大震災の被災地である岩手県釜石市を訪れ、生徒と交流している。

 

 特筆すべきは、中学生が自発的に年2回の防災対策会議を立ち上げたことだ。防災対策の重要性が大変高い地域であるという事情を割り引いて考えても、優れた取り組みだと捉える。

 

 そこで2点伺う。

 

①本市で行われている防災教育はどのようなものか?

■教育部長

 学校における防災教育は、自らの安全を確保するための行動ができるようにするとともに、日常的な備えができるようにすることなど、子供たちの災害に適切に対応する能力を育てることを目指している。各小中学校では学校防災マニュアルに基づく訓練や指導をしているほか、保護者に参加していただいての訓練も実施している。また災害時の炊き出しに役立つエコストーブづくりなど、地域の自治会と連携を図りながら、児童生徒の防災意識を高めている学校もある。

 

 教育委員会としてはこのような具体例の発信に努め、県の防災教育に関する情報も提供することで児童生徒が状況に応じて適切に判断し行動できるよう防災教育の推進を図っていく。

 

 

②市内の中学校において防災に関する部活動を設置できないか?

■教育部長

 部活動とは生徒が自主的自発的に参加し、スポーツや文化などに親しむことで学習意欲の向上や責任感、連帯感の涵養等に資するものであるため、部活動を設置する場合、一定数の生徒からの要望があり活動場所や指導者などの態勢が整うかどうかを踏まえ、各学校で判断している。

 

 防災に関する自発的な活動に関しては高等学校においても部活動として創設されている例があることから、教育委員会としては各学校の状況に応じて適宜、情報を提供していきたいと考えている。

 

 

 【答弁後の意見・要望】

 答弁をいただいた。荒川区の区立中学校全校で防災部ができた発端は、区立南千住第二中学校で平成24年、レスキュー部が独自に設立されたことだった。これに感銘を受けた区長が「全校で作りたい」と各校に要請したということだ。これは、同じ自治体内で優れた取り組みが「ヨコ展開」できたという好例だろう。

 

 部活動の創設は学校の判断ということではあるが、是非良い取り組みは各校が参考にし、お互いに発展できるよう努めていただければと存じる。

 

 話は変わるが、報道によると、先の大阪北部地震を受けて、政府は全国の小中学校のブロック塀の安全性を緊急点検する方針であるということだ。私も議員としても、通学路の安全対策の要望を受けることがしばしばあるが、学校は避難所にもなるなど万一の際の防災拠点だ。安全性確認の徹底をよろしくお願いする。

 

 では、これで今回の一般質問を終わる。ご清聴ありがとうございました。

 

(了)

平成30年9月議会

一般質問の動画はこちらから。インターネットエクスプローラ推奨です。

http://www.yamato-city.stream.jfit.co.jp/?tpl=play_vod&inquiry_id=1672

1.次期総合計画 

 この定例会の初日、議会基本条例の改正案が議員提案され、議決事件に「総合計画の基本構想の策定、変更、廃止」を加えることになった。条例の第12条では「議会は、議事機関としての機能強化のため、地方自治法の規定による議決事件の追加を検討する」としており、議会基本条例検証委員会の議論を踏まえた対応だ。

 本市の計画のなかで最上位に位置する総合計画をめぐっては、平成23年4月の地方自治法改正に伴い、市町村においては総合計画の基本構想の策定が義務付けられなくなった。基本構想を策定するかどうか。また、策定する場合に議会の議決を経るかどうかは、地域で独自に判断することになった。

 

 今般の条例改正で、本市において総合計画の基本構想が議決事項になったことで、議会としても一定の責任を有することになる。そのように理解する。

 さて、総合計画の策定に当たっては、当面の10年間を見据え、その間の状況を予測することが不可欠だ。できれば20年先、30年先まで展望しておいた方が望ましいだろう。

 

 お手元に配布している資料をご覧ください。表面では、平成21年度から30年度までの第8次総合計画の期間を通じて、大和市がどう変化したかをデータ化しています。こちらの表になる。この比較対象は7次総の最後にあたる平成20年ないし20年度だ。

 これを見ると、本市は人口の伸び率以上に世帯数が増えており、単身世帯が増えていることが読み取れる。高齢化が進展し、一般会計の歳出のうち民生費は半数近くを占めるまでに膨らんでいる。市債の発行残高は平成20年度よりも減っているものの、単年度の発行額は膨らんでいる。

 

 婚姻や出生数、子供の数が減る一方、保育園に通う園児の数は倍増している。生活保護の被保護世帯や火葬場の使用許可数、救急車の出動件数が増える反面、刑法犯の認知件数や交通事故の発生件数、死亡者数は減っている。

 資料の裏面では、8次総の期間中の過去の年表と、次期総合計画における「未来予想図」をまとめている。

 

 高度経済成長期はとうの昔に終わった。来年秋には消費税率10%への引き上げが予定される。増税前には、高額な住宅、自動車などの駆け込み需要が出てくる一方、増税後には反動で冷え込むと予測される。

 世界各国の例では夏のオリンピックの終了後に景気が悪化するケースが多いとされる。アベノミクスの効果で現在は好調な日本経済も、2020年東京オリンピックを終えれば変わってくる可能性がある。本市においても、法人税収が減少するかもしれない。

 

 今後10年間を見渡すと、全国的には介護離職の大量発生、ひとり暮らし社会の本格化、超高齢化、認知症患者の増大、空き家の増加、未婚者の増大、火葬場不足、国内消費の減少、訪日外国人の増加、ロボット市場の拡大、AI・IoTの進展…。こんな状況が想定されている。

 とりわけ、戦後の第1次ベビーブームの時期に生まれた「団塊の世代」の全員が75歳以上の後期高齢者となる2025年には、認知症患者が増え、介護人材は不足しているとみられ、現行の社会保障制度が危機に瀕するとも指摘されている。いわゆる2025年問題だ。この年に一気に症状が悪化するわけではないが、社会保障制度をどう立て直すかが正念場となる節目の時期となる。本市も逃げるわけにはいかない。

 

 本市の状況を展望すると、人口は2023年に約24万人とピークを迎え、以降は緩やかに減少していくと見込まれている。初めて人口減少に直面する。

 施設の老朽化は深刻化していく。市内に140の公共施設があるが、建築後30年を超える施設が全体の7割を占めている。特に小中学校は一気に改修期間を迎える。1962年に開校した草柳小学校と大和中学校は2022年に耐用年数60年を迎える。数年後には林間小学校、大和小学校、深見小学校、西鶴間小学校も同様の状況を迎える。

 

 今後は維持管理や更新のための費用を確保することが大切になる。なお一層無駄を省き、筋肉質の予算編成をしていくことが求められることだろう。

 さて、次期総合計画策定にあたっては、市民の意見を聞くことも大切だ。私も市民を代表する議会の一員として一般質問にこのテーマを選んだが、審議会に提出された資料を読むと、市民に対する意識調査が既に行われている。お手元の資料に前回調査との主な差異を記しているので、参照願う。

 そこで4点、伺う。

(1)地方自治法の改正後に総合計画を策定する意義について

■市長

 平成23年の地方自治法の改正は、地方分権を一層おし進める考えのもと、総合計画に関わる地方自治体の策定義務を課した規定が撤廃がされたものだ。しかしながら、本市にとって市政の中長期的な展望を示し、理念を市民と共有していくことの重要性は変わらないものであり、今後も市の最上位計画として、総合計画を策定していくことに大きな意義があると考えている。 

 

(2)第8次総合計画の総括

■市長

 第8次総合計画においては、ひと、まち、社会のそれぞれの側面から健康都市の実現をめざしてきた。

 「ひとの健康」では、がん検診を充実させるとともに、保育所の待機児童解消に全力を尽くし、3年連続でゼロを実現したほか、学校図書館の充実や、放課後寺子屋やまとの創設などにより、教育環境の充実にも取り組んできた。

 「まちの健康」については、街頭防犯カメラの設置などにより、犯罪発生件数が大幅に減少したほか、コミュニティバスの導入などにより、都市生活の利便性を高める取り組みを力強く推進してきた。

 「社会の健康」に関しては、全国から注目を浴び続けている文化創造拠点シリウスをはじめ、市民交流拠点ポラリスなどの整備とその運営等に取り組むことで、おひとりさまをはじめとした市民の居場所やまちの賑わいを創出することに注力してきたところだ。

 このように、健康を基軸にした取り組みを幅広く推進してきたことで、第8次総合計画に掲げた将来都市像の実現に向け着実に歩みを進めているものと考えている。

 

(3)これからの10年の大和市の課題と次期総合計画のポイントについて

■市長

 総合計画の策定にあたり10年、あるいはその先を見据えると、本市においても人口の減少期を迎えることは避けられないと予測され、少子高齢化の進展に伴う様々な影響が大きな課題になってくるものと捉えている。

このような時代にあっては、誰もが共通して願う健康が持つ価値は、ますます高まると考えられることから、次期総合計画においては将来都市像を「健康都市やまと」とした。

 第8次総合計画による健康の創造期から一歩前進し、ひと、まち、社会の3つの健康の連携を深めることで、持続可能性を備えた、さらに理想的な都市の姿を目指していくことや、特にひとの健康領域における施策の充実をはかる点などが大きなポイントとなっている。

 

(4)市民意識調査の結果をどのように捉えているか

■政策部長

 平成28年度に実施した市民意識調査においては、9割以上の方が街づくりの重要な分野として「健康、福祉、医療」を挙げており、市民にとって健康に関する取り組みが重要であることを改めて認識したところだ。

また、以前に比べ、大和市の治安は良くなったと答えた人が、およそ10年前と比較し、20ポイント近く上昇したほか、多くの項目がおしなべて5ポイントを上回る上昇となっていることから、現行の総合計画による街づくりの成果が表れているものと捉えている。

【意見要望】

 答弁をいただいた。本市の次期総合計画を読むと、従来は7つだった基本目標が8つとなり、「一人ひとりがささえの手を実感できるまち」の項目が新たに加わった。ここでは「2025年問題」への対応のほか、お互いに助け合う互助の仕組みの充実を謳っている。

 また、「未来に向かうこどもの学びと歩みを支えるまち」と題した基本目標4では、子供が「確かな学力」「コミュニケーション能力」「豊かな感性」を獲得できるよう学習環境の充実を図る、と明記している。「確かな学力」が新たに盛り込まれ、学力向上を重視する姿勢を打ち出したことは、大変良いことだと捉える。

 さて、人口減少や少子高齢化をめぐっては、南部地域で加速度を増していくと予測される。何度も言うが、本市は「均衡ある発展」を目指し、発展が遅れた地域に力を注いでいくべきであると考える。本市が既に策定している「まち・ひと・しごと創生総合戦略」では「個別目標3の➀」で「市域全体の均衡ある発展を促すまちづくり」を掲げている。是非、前向きに取り組んでほしいと思う。

 私個人の意見としては「お洒落な街並み」「美しい街並み」といったコンセプトもどこかに盛り込んでもらいたいと考える。本市を「選ばれる街」にしていくためには、不可欠な条件と考えるからである。残念ながら、街中を見渡すと落書きは依然として多く、駅前のポイ捨ても散見される。ご検討を願う。

 

 公共施設の老朽化をめぐっては、海老名市がこの9月議会に合わせて、「学校施設再整備計画」を策定した。本市でも早期にまとめてほしいと考える。

 さて、今後は「右肩下がりの社会」になっていくと予想される。縮小社会は得てして悲観的になりがちだが、前向きで明るい制度設計をしていくことが大切だ。多くの分野で発想の転換も求められることだろう。

 さきほど市長からは「ひとの健康の施策に重点をはかるのが次の計画の大きなポイントだ」とのことだった。私も未来年表を作ってみたが、将来の課題に大和市は比較的早く施策を打ち出しているのだなぁと実感できた。それについては、評価をするところだ。

 我々、議会人としても意識改革が迫られる。成長時代においては、政治家や為政者の役割は「富の分配」だった。ですが、今後の「縮小時代」では、予算増加の一途をたどる社会保障費を切り込まないと大和市、そして日本社会は持続可能とならない。「負の分配」をしなければならなくなるはずだ。「できないこと」をあきらめてもらうように住民を説得する場面も増えてくるだろう。その点は議員としても心得ておきたいし、行政に対しては、なお一層の「選択と集中」を求めたい。

 

 

2.LGBT 

 

 LGBTとは女性同性愛者のレズビアン、男性同性愛者のゲイ、両性愛者のバイセクシャル、身体の性と心の性が一致しない性同一性障害のトランスジェンダーの頭文字をとった略語だ。本市議会ではLGBT支援の推進を求める一般質問が相次いでいるが、私は保守的な立場から論を進める。

 さて、兵庫県西宮市職員出身の自民党の杉田水脈衆院議員が、『新潮45』8月号で「LGBTは子供を作らない。『生産性』がない。そこに税金を投入することがいいのかどうか」と主張し、集中砲火を浴びた。自民党本部の前でも抗議活動が起きた。

 

 このような時には原文を確認することが大切だ。さっそく杉田論文を読んでみた。そもそも「生産性がない」というのは、子供を作らないという前提で指摘しており、LGBTの方々の能力がないと差別しているわけではない。

 私としては、批判されているのとは別の箇所で、不適切な表現があると感じた。だが、論文の趣旨を一言で要約すれば、「多様性を受け入れて歯止めが利かなくなれば、『普通であること』が崩壊する。日本をそういう社会にしたくない」ということだろう。その内容にはおおむね共感するところだ。

 本日の新聞に『新潮459月号』の広告が載っていた。「そんなにおかしいか。杉田水脈論文」という特集も出ているそうだ。後で読んでみたい。

 もちろん、LGBTの方々を差別したりいじめたり迫害するようなことがあっては決してならない。とりわけ、性同一性障害と呼ばれるトランスジェンダーは、どの性別に性的な関心を持つかという「性的指向」に基づくL・G・Bとは別物だ。一定の配慮や理解も必要だろう。

 我が国は古来、性的指向や性自認のあり方について、必ずしも厳格ではなかった。戦国時代の有名な大名が男色や衆道をしていたことは有名だ。諸外国では死刑をはじめ同性愛を犯罪としている国もありますが、我が国ではそうではない。LGBTに対するヘイトスピーチも見受けられない。

 性の多様なあり方を差別しないことは大切だが、「多様性が大切だ」として性的少数者、マイノリティを尊重するあまり、無原則が原則になってはならないと考える。

 

 特に、LGBT支援の推進は、「男らしさ」や「女らしさ」といった社会・文化的な性差や性差そのものを否定して解消しようとするジェンダー・フリーの動きと紙一重だ。

 一例を挙げよう。昨年に改定された小中学校の学習指導要領では、「異性への関心が芽生える」(小学校体育)、「性衝動が生じたり、異性への関心が高まったりする」(中学保健体育)。このような記述がある。これに関し、文部科学省が実施した意見公募手続き、パブリックコメントでは「性的マイノリティを規定し、異性への関心は削除すべきだ」とする意見が相次いだ。

 文科省はパブコメに対する回答で「『異性への関心』は必要な指導内容だ。体育科・保健体育科で性的マイノリティについて指導内容として扱うことは発達段階に応じた指導、保護者や国民の理解などを考慮すると難しい」とつっぱねた。私としては、この姿勢を支持するところだ。

 さて、LGBTの問題が特殊なのは、支援を促進すればするほど、後天的なLGBT層を掘り起こすことにつながりかねないということだ。これは高齢者福祉、障害者福祉とは性質が異なる。

 

 官能小説家と大学生の男性同士の恋愛、いわゆるボーイズ・ラブを描いた民放ドラマが現在、深夜に放送されている。ドラマのなかでは男性同士のキスシーンもあった。私は偶然みて大変衝撃を受けたが、このようなシーンが繰り返し流れ、違和感が薄れていけば、「私もそれでいいんだ」とゲイが増えていくにもなるだろう。

 

 さて、全国の自治体では、同性カップルを結婚に相当する関係と認める書類を発行する「同性パートナーシップ制度」を導入するケースが増えている。平成27年4月に条例を施行した東京都渋谷区を皮切りに、少なくとも8自治体で始まっている。同性婚の法制化を将来的に見据えた動きと言えるだろう。

 

 そこで伺う。

 

(1)本市の見解について

(2)本市における相談について

■文化スポーツ部長(一括答弁)

 LGBTを含む性的マイノリティと呼ばれる方々が偏見の目でみられ、差別的な扱いを受けることがあり、学齢期にいじめにあい不登校になったり、また様々な社会生活の領域において困難に直面したりするなど、人権に関わる問題も発生していると認識している。

 性的マイノリティに関する問題については、人権課題の一つとして捉えており、本市では平成28年の人権指針改定に際して、新たな人権課題として表記するとともに、街頭啓発活動や人権パネル展など様々な場面をとらえ、啓発活動に取り組んできた。

 

 現在のところ、こうした方々からの相談はないが、毎月第2、第4木曜日に面談または電話により、人権相談を受ける態勢を整えている。

(3)パートナーシップの導入について

■文化スポーツ部長

 性的マイノリティにかかる人権課題については、多様なあり方が認められ、暮らしやすい環境づくりを目指し、正しい知識の普及を図り、差別を解消していくことが重要であると考えている。

 

 

【意見要望】

 答弁をいただいた。パートナーシップの導入については「正しい知識の普及と差別の解消が重要」との答弁で、直接的な回答はなかった。だが、文脈から導入に前向きではない意思を読み取ることができたので、再質問はしないことにする。

 

 「現在のところ、本市において、LGBTの方々からの相談はない」という回答だった。私は、この問題は過剰に騒がれ過ぎていると感じているので、合点がいった。

 「LGBTは7、8%いる」とよく言われる。過去の市の答弁もそうなっているが、これは信憑性の高いデータだろうか。

 根拠となっているのは、電通ダイバシティー・ラボや、博報堂傘下のLGBT総合研究所の調査とみられる。ですが、いずれもインターネットのスクリーニング調査であり、調査手法の詳細も示されていない。

 

 一般にインターネット調査は対象者が偏る。ネット利用者層の動向を調べるのには一定の有効性もあるが、日本全体の状況を調べようとする際に適切な手法でないことは、論を待たない。

 

 電通の2015年調査では、LGBT層に該当する人を、13人に1人にあたる「7.6%」と算出したうえで、消費金額が大きいとみられるLGBTの市場規模を「5.9兆円」とはじき出した。その3年前の調査ではLGBT層は「5.2%」、市場規模を「5.7兆円」と算定していたので、LGBT層の割合はわずか3年で約1.5倍に増えたことになる。なのに、市場規模の予測はあまり変わっていない。

 広告代理店の調査だから、事実を把握するというより、数字を独り歩きさせることで「レインボー消費」の需要を喚起することに狙いなのではないか。実際、同性パートナーを配偶者として扱う自動車保険や、同性カップル向けの住宅ローンなど新商品が誕生し、LGBTビジネスは始まっている。私には、広告代理店がブームを仕掛けているように見えてならない。

 さて、本市が改定した「人権指針」の「性的マイノリティの人権課題」のページには「性は男と女の二つに分けられるものでなく、多様です。しかし、すべての人が男女どちらかの性に分けられ、『男らしさ』『女らしさ』といった固定概念を押し付けられたり…」との記述がある。私は「男らしさ」や「女らしさ」といった性別的役割は否定されるべき概念ではないと捉える。

 

 「草食男子」という言葉が一時期流行った。若い男性が「男らしさ」を失い、中性化していることを揶揄した表現だ。教育現場において男らしさ、女らしさが否定され、精神的な去勢が進めば、「男子の草食化」そして「女子の肉食化」が進むのは必然だ。これはジェンダー・フリー教育が静かに進行して浸透してきたことの表れではないだろうか。

 議会を通じてパートナーシップの導入を求める動きが全国的にあるようだ。だが、パートナーシップ制度導入に伴う具体的な便益は不明だ。同性カップルで住宅を賃貸することもできる。本市の市立病院では、同性パートナーも家族同様に患者に面会することができる。過去の議会の答弁でそうなっていた。

 仮にLGBTの方々に不都合があれば、その都度対応すればよいことだ。同性パートナーシップの証明書を発行する必要性はないと考える。制度の導入については、慎重の上にも慎重を重ねて判断しなければならない。

 

 同性パートナーシップ制度を認めれば、「同性婚も認めろ」という動きになってくる。だが、憲法24条は「婚姻は両性の合意のみに基づいて成立する」と定めている。

 

 LGBT支援の度合いが行き過ぎると、社会的通念である異性愛が多様性の名のもとに価値相対化され、婚姻制度や家族観が崩れてくる。それは少子化に拍車をかけることにもなりかねない。このように危惧するところだ。

 

 

3.孤独死 

 

 5年前に全身ガンであることを公表し、闘病していた女優の樹木希林さんが15日、75歳でお亡くなりになった。樹木さんは、カンヌ国際映画祭受賞作の映画『万引き家族』に出演しており、つい数カ月前にスクリーン上で元気な姿を拝見したばかりだったので、とても驚いた。ご冥福を祈る。

 

 75歳での人生の終演はさぞや悔しかったことだろう。だが、本木雅弘さん、内田也哉子さんの娘夫妻ら家族に見守られながら自宅で静かに息を引き取ったということだ。

 

 一方、世間では、誰にも看取られず、自宅で寂しく亡くなる方がいる。いわゆる孤独死だ。市内にはこうした不安をかかえる高齢の方もいる。

 本市の一人暮らしの状況はどうだろうか。本市が発行している「統計概要」に国勢調査の結果が載っているが、平成12年では29.4%だった単独世帯の割合は5年おきに2ポイント程度増加。平成27年では35.5%に上っている。このペースで増え続けると、平成37年には4割近くにまで上る計算になる。まさに「ソロ社会」の到来だ。

 

 孤独死についての統計は数少ないのが現実だ。確たる全国データもなければ、大和市の統計もなく、正確な数値はつかめていない。

 ただ、未婚の割合が増えている。仮に結婚した場合でも、少子化が進んでいる。子供を産み育てても、子供と一緒に住まず、伴侶に先立たたれれば高齢の独り身は増えていく。孤独死は増加していくと推定される。

 

 死亡が一定期間発見されなかった場合、放置された死体は腐乱する。遺体の周囲にはウジがわき、室内には腐敗臭が立ち込める。床には遺体の人型が染みつく。この臭いや床のシミは簡単に取り除くことができず、床や壁を張り替えるリフォーム代は高額になる。

 

 孤独死の可能性を心配する大家さんの中には、単身高齢者の入居を断る人もいる。このため、孤独死した場合の居室の修復費用を補償するなど、孤独死に備えた保険も商品化されている。

 さて、本市では、一人暮らしの高齢者などの急病や災害に対応するため、ボタン一つで通報できる緊急通報用機器を貸し出したり、利用者の熱を感知することで異常発生時に自動通報するセンサーを貸与したりする「高齢者見守りシステム」を導入している。 

 

 そこで3つ伺う。

(1)高齢者見守りシステムについて

①利用者数と通報数の推移について

■健康福祉部長

 過去5年間の当該システムの利用者数は平成25年度370人、平成26年度484人、平成27年度554人、平成28年度560人、平成29年度586人となっており、現在600人を超える方が利用している。通報件数については平成25年度から年度ごとに2065件、3148件、5026件、3333件、3151件となっている。

②設置による好事例はどのようなものがあるか

■健康福祉部長

 当該システムは24時間を3つの時間帯に分け、人感センサーが各時間帯において動きを感知しない場合、コールセンターへ通報が入る仕組みとなっている。これまで、このコールセンターから報告を受けた市職員または警備会社の警備員が利用者宅に駆けつけたことにより、脳梗塞や心不全による救助を求めている人や、転倒して動けずにいた方を発見し、救急医療につなげ一命を取り留めるなどの実績がある。

 

(2)孤独死の対策について市の考えは? 

■健康福祉部長

 高齢の方の見守りは、一つの方策で完結するものではなく、さまざまな取り組みを行い、関係者等が連携することで網の目を細かくし、一人一人の高齢の方の見守りにつながると考えている。高齢者見守りシステムもその一つであり、その他ひまわりサロン等の開催や、民生委員、児童委員、地域包括支援センター等による訪問活動、さらには民間事業者等との地域の見守りと安心できるまちづくりに関する協定の締結などにも取り組んでいる。このように直接的、間接的な施策の実施とともに、地域づくりを行うことが孤独死を一人でも減らすことに有効であると考えることから、引き続き関係機関との連携強化を図っていく。

 

 

【意見・要望】

 答弁をいただいた。本市では、ガス、郵便局、宅配サービス、配食サービス、信用金庫など19事業者と、地域の見守りに関する協定を締結している。玄関や郵便受けに新聞や郵便物が溜まるなど異常がある場合には、通報する仕組みが整っているということだ。先ほどの答弁では、一命を取り留めたケースも多々あるということだった。大変良い取り組みだ。さらに拡充し、実効性を高めてほしいと考える。

 

 私が住んでいる桜ヶ丘エリアでこの夏、顔見知りの高齢女性の方が食べ物を詰まらせてお亡くなりになった。彼女は一人暮らしだったが、近所の人が異変に気づき、死後そんなに経過しないうちに発見されたそうだ。やはり、最も大切なのは、地域における日頃の見守り活動だ。孤独死を防ぐには、何よりも地域力。そのように考える。

 

 

4.教育問題 

(1)部活動

 市内の小中学校では夏休みが明けて2学期が始まった。中学3年生は部活を引退し、高校受験への準備が本格化する。部活動は1、2年生が牽引していくことになる。

 

 部活と言えば11年前、生徒数の減少に伴う部員不足や廃部の危機を解消するため、複数の学校が合同チームを組む「合同部活」の現場を取材したことがある。東京都杉並区の中学校2校は、サッカー部のチーム編成に必要な11人が揃わず、合同部活で廃部の危機を救いました。

 日本中学校体育連盟(中体連)がまとめた平成29年度の調査結果によると、全国の中学校では、調査対象となった22の運動競技種目で、合同部活動を実施しているチーム数は1022に上っている。11年前は305チームだったから、3倍に増えたことになる。内訳では軟式野球が441チームと最も多く、バレーボール、サッカー、ソフトボールが続く。

 さて、この2学期から授業の始業前に行われている部活の練習、いわゆる「朝練」が原則禁止になるという話を伺った。現場からは戸惑いの声も上がっており、私も驚いた。教育委員会がまとめた「部活動ガイドライン」に基づく対応ということだ。今朝のNHKニュースでは偶然にも、朝練を禁止した他の自治体の事例が特集されていた。

 そこで5点伺う。

 

①部活動の意義について

■教育長

 部活動は、学校経営方針に基づいて計画、実施される教育活動であり、学習指導要領のなかで学校教育の一環として位置づけられ、教育課程との関連を図りながら適切に実施されるものだ。

 自主的、自発的な活動が多様化していく成長過程にある中学生にとって、部活動は自らの適性や興味関心をより深く追求していくよい機会であり、また異年齢との交流の中で自分の役割や責任を果たしたり、互いに協力し好ましい人間関係を形成したりするなど社会性を育むものであると考えている。

 

②市内中学校の部活の状況について?

③合同部活に対する考えについて?

■教育部長(一括答弁)

 市内中学校の主な部活動としては現在、運動部はサッカー部、陸上競技部、バスケットボール部、女子バレー部が全9校に、野球部、剣道部が8校に、女子ソフトテニス部が7校に設置されている。文化部は吹奏楽部が全9校に、美術部が8校に設置されている。

 合同部活動については、スポーツ庁のガイドラインにおいて少子化に伴う生徒数の減少により、部活動ができない場合には、複数校の生徒が拠点校の部活動に参加する合同部活動等の取り組みを行うことができるとされている。しかしながら、本市の中学校の現状においては、ガイドラインに示されているような状況は生じていないことから、現時点では合同部活動を実施する予定はない。

 

④部活動ガイドラインを策定した意義について

⑤朝練習を原則禁止とする理由について

■教育長(一括答弁)

 生徒が部活動を通して技能や記録の向上を目指すのは自然なことだが、大会等で勝つことのみを重視する勝利至上主義や、過度の練習を強いることで子供たちの健全な成長が損なわれることを危惧する声を背景に、国や県はガイドラインを示している。

 大和市部活動ガイドラインは国、県のガイドラインにのっとり、生徒それぞれの目的意識や体調等を把握したうえで、技術の向上と健康面について考慮し、合理的かつ効率的、効果的な活動となることを目指して策定したものだ。

 このガイドラインで示しているように短時間で効果的な練習方法を取り入れ、計画的な休養日を設定することにより、学校で過ごす時間と家庭や地域で過ごす時間のバランスが適切なものとなり、生徒の心身ともに豊かな成長を促すものと考える。

 また、朝練習については睡眠や朝食のための時間を確保することで健康でバランスのとれた生活につながり、生徒が授業に集中して取り組むことも期待できることから、原則として禁止した。

 

【意見・要望】

 答弁をいただいた。朝練の原則禁止については「生徒が授業に集中することも期待できる」というのが理由だった。学力向上を目指すという趣旨だと捉える。私自身、本市の児童・生徒の学力向上を繰り返し求めており、その点は理解をするところだ。ただ、現場の先生からは「朝練に疲れて生徒が授業中に寝ている状況ではない」との異論が出ていることは伝えておきたい。

 

 市教委の部活動ガイドラインを読むと、「大会やコンクールの前など、特に校長が認める場合は朝練習を行うことができる」と書いてある。差し迫って練習を本格化させなければならない時期には、練習を可能にする例外規定が設けられている。是非、学力向上と部活動の両立を図るべく柔軟に運用してほしいと考える。

 

 本市の部活動の状況をめぐっては、昨年9月時点の調査で、市内の9中学校に運動部が12、文化部が11あるということだ。剣道部が8校と大半の学校に設置されていることには驚いた。平成24年度からの武道必修化の影響かもしれない。一方、合唱部の設置が2校だけというのもビックリした。

 

 合同部活について、教育部長は「本市の中学校でガイドラインに示されている状況は生じていない」と答弁した。ただ、南部の3校は生徒数がいずれも300人台にとどまっている。この調査結果は昨年9月段階のものということだが、現在では野球部もサッカー部もない学校が存在する。

 スポーツ庁がまとめたガイドラインでは「少子化に伴い、単一の学校では特定競技の運動部を設けることができない場合には、生徒のスポーツの機会が損なわれないよう、合同部活などの取組を推進する」と明記している。本市の一部地域でも、ガイドラインで示されている状況がまさに生じている。

 

 教育部長の答弁は、スポーツ庁のガイドラインでは合同部活について「できる規定」であるかのような説明だったが、実際に原文を確認すると「推進する」と書かれている。ニュアンスはかなり異なる。スポーツ庁のガイドラインに従えば、合同部活の設置を検討すべき時期に入っているのではないか。

 

 部活動の選択肢が幅広くあり、子供たちがやりたいことを行える環境を整えることは非常に大切だ。部活動に参加する機会を保障できるよう努めてほしいと要望して、今回の質問を終わる。ご清聴ありがとうございました。

(了)