大和市議会 小田の一般質問

 *実際の質疑では、大項目(テーマ)ごとに、まとめて質問したり、まとめて答弁している場合があります。ここでは読みやすさを重視して再編集し、質問の直後に答弁を記しています。正しくは、市議会HPの会議録をご参照ください。

 *「★」印は、市側の答弁のなかで、私がポイントだと捉えた部分です。

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1. 教育問題

 

(1)学力向上

 

 私としては昨年の6月議会、12月議会と合わせて3回目の質問となる。これは、私が選挙戦で訴えた3つの大きな政策目標の一つだから、何度でも質問したい。

 

 今回は、全国学力・学習状況調査のデータを用いて、大和市の小中学生の学力の格差を取り上げたい。

 

 市議会議員として資料請求した本市の全国学力・学習状況調査のデータによると、平成27年度までの3年間の平均正答率における市内格差は、以下の参考資料のようになっている。これは、国語と算数・数学のそれぞれ「A」「B」の2教科4科目で、科目ごとにトップと最下位の学校の平均正答率を比べたものだ。

 

 全国学力・学習状況調査の有用性が高い一つの理由として、どの学校がどんな課題を抱えているかを分析できる点が挙げられる。学力だけに限らないが、分析なくして成果はない。このように考える。

 

 さて、この結果を見ると、平成25年度の小学校では、それぞれの科目におけるトップ校と最下位校の平均正答率は、おおむね30ポイントの差がついていた。大変大きな差に驚いた。ただ、平成26年度以降は格差が縮小し、おおむね15~20ポイントの範囲に収まっている。平成25年度と比べて随分、改善されている。一方、中学校では小学校に比べると、格差が小さい傾向がある。こう考えると、小学校の格差是正が、本市の学力向上に向けた大きな課題であると見ることができる。

 

 もちろん、問題の難易度、つまり平均正答率が大幅に異なれば、その差も変わってくる。格差を厳密に調べようとするならば、集団における位置を把握するための、いわゆる「偏差値」を活用するしかない。ただ、そのデータは持ち合わせていないので、ここでは平均正答率での単純な比較をしている。

 

 さて、学力の向上をめぐっては、「学力の二極化」や「学力のふたこぶラクダ化」を防ぐことが肝要だ。科目ごとの全校の平均正答率はわからないので、本市の学校間における学力の分布が「ふたこぶラクダ」となっているかどうかは、私には分からない。ただ、学力の二極化を防ぐためには、勉強の得意でない児童・生徒に対する底上げを図っていくこと大切だ。その取り組みは、本市の教育施策において「市内の均衡ある発展」にも資すると考える。

 

 本市は外国人が多いとも指摘される。外国籍の児童・生徒で日本語が自由でない場合は、日本国籍の方より平均学力が劣ってしまう可能性がある。そのように私は推察するところだ。外国籍の児童・生徒に対する学習支援を充実させていくことも大切だ。それは学力の底上げだけではなく、本市が進めている国際化推進にも寄与すると考える。そこで伺う。

 

①市の施策として、市長はどのように考えるか

 

■市長

 本市においては、総合教育会議における協議を経て、本年2月に大和市教育大綱を策定し、取り組むべき施策の方向性として、読書活動の充実、英語教育の推進を中心に、確かな学力を育んでいくことなどを定めた。

 

 具体的には全小中学校において、学校図書館をリニューアルし、学校支所を配置するとともに、蔵書の新鮮さを保つため図書を毎年入れ替えることで読み聞かせや読書などの活動が充実した結果、平成25年度から27年度にかけて、年間読書量が小学校においては約1・4倍、中学校においては約2倍に増加するなどの成果につながっているものと考えている。

 

 これらの活動を通じて、知識が広がり、想像力や思考力が培われるなど、これからの大和市を担う子供たちにとって、大きな財産となることを期待している。

 

 また、本市では、英語を身につける教育に力を入れてきたが、これをさらに加速させ、今年度から初歩的な英語でコミュニケーションをとる能力を養うための学習など、新しい英語教育の取り組みを小学校全校で開始したところだ。

 

 一方、3年目を迎えた放課後寺子屋やまとについては、今年度から小学校全校、全学年を対象に実施し、あらゆる児童が分かる喜び、学ぶ楽しさを実感しながら、確かな学力を身につけられるよう支援の充実をはかってまいった。

 

 さらに中学生に対する学習支援についても、今年度はパイロットにおいて取り組み、来年度の全校実施を目指す。今後とも児童生徒が確かな学力とともに国際社会で活躍するための基礎などを身につけられるよう積極的に支援する。

 

 

②学力の学校間格差の全体的な傾向についてどのように分析しているか

 

■教育長

 全国学力・学習状況調査の結果については、基礎学力の向上という観点から、学校間の比較をするのではなく、各問題の正答率をもとに、児童・生徒の躓きや課題を分析し、対策を示すことに活用している。

 

 本市において教科ごとの正答率を平成25年度から平成27年度の経年で比較すると、各教科で全国や県の平均正答率との差が縮まっている。特に、下位に分布していた平均正答率が向上していることから、底上げが図られているものと考えている。たとえば、小中学校の国語では、基礎的な知識、技能の活用ができているかを見る問題で、平均正答率がおおむね上がっており、児童・生徒が考えをまとめ、表現する力などが身についてきていると捉えている。

 

 教育委員会としては、児童生徒の知識の定着をはかるための学習プリントを作成し、各学校に配布したり、児童生徒が意見を持ち、お互いの考えを深めさせるような授業改善の指導を行ったりしている。以上のことから、学力について一定の向上が図られているものと考えているが、今後とも結果の分析から課題を明らかにし、対策を検討しながら、児童・生徒の基礎学力の向上をはかる。

 

 

③外国籍の児童・生徒に対し、日本語教育や学習支援を拡充していくべきではないか

 

■教育長

 外国籍の児童・生徒については、学校生活や社会生活等に慣れるための支援と、日本語の習得や教科を理解するための学力の支援とがある。教育委員会では、外国籍の児童・生徒に対し、個別学習を支援する日本語指導員や、教職員とのコミュニケーションをサポートする外国人児童生徒教育相談員を派遣することで、課題に合わせた生活面、学習面の支援に取り組んでいる。

 

 さらに、国際教室を設置している学校では、担当の教員を配置し、主に通級の形をとりながら個別学習等を支援している。今後とも外国籍の児童生徒に対し、従来の取り組みを検証しながら、効果的な支援を行っていく。

 

 

<意見・要望>

 答弁をいただいた。学力の格差是正に関しては、「下位に分布している平均正答率が向上し、底上げが図られている」という回答だった。格差の是正についてはさらに進めてほしいと考える。

 

 また、平成25年度から27年度にかけて、小学生、中学生の読書量がそれぞれ1・4倍、2倍に増えているということだった。私、前の議会でも述べたが、国語力は何にもまして大切だと思っている。読書量が増えるのは大変良いことなので今後も続けていただきたい。さらに促進していただきたい。

 

 小学校の下位層の底上げが本市の学力向上に向けた最大の課題ではないか。このように私は捉える。文部科学省では、全国学力・学習状況調査の目的を「義務教育の機会均等とその水準の維持向上の観点から、全国的な児童・生徒の学力や学習状況を把握・分析し、教育施策の成果と課題を検証し、その課題をはかる」としている。その上で「教育に関する継続的な検証改善サイクルを確立し、学校における児童・生徒への教育指導の充実や学習状況の改善等に役立てる」としている。先ほどの教育長の答弁も、これを踏まえたものだと捉えている。

 

 本市の教育委員会でも、様々な分析をされていると思うが、是非、全国学力・学習状況調査の結果をきめ細かく分析し、指導改善に活かし、ひいては教育施策への反映にもつなげていただきたい。そう要望する。

 

 

(2)国旗・国歌の指導

 

 さて、私はこの春、小中学校の入学式や卒業式に、市議会議員として初めて出席した。いずれも工夫がこらされ、温かみのある感動的な式典でした。ただ、一点だけ気になる点があった。国歌がほとんど歌われていないのだ。

 

 神奈川県教育委員会がまとめた「平成27年度卒業式、平成28年度入学式における国旗掲揚・国歌斉唱実施状況」によると、この春の卒業式と入学式では、県内すべての小・中学校で国旗が掲揚され、国歌が斉唱されたことになっている。これは大和市も同様だ。

 

 ただ、国歌斉唱は行われているものの、実際に国歌が歌われているかというと、私が見たところは、そうではなかった。私は式典の際に来賓席に座っていたから、卒業生や入学生の横側に並んでいた。だからこそ、横目で状況が見えたが、口を開けて歌っている人はすごく数が少ないのだ。

 

 幼稚園や保育園を卒業したばかりで義務教育が始まる手前の小学校入学式はともかく、それ以外の式典では、義務教育を受けているわけだ。国歌は適切に歌われて然るべきだと考える。

 

 もとより、国歌斉唱にあたっては、教える側の教育公務員はともかく、児童・生徒らに対し「口を大きくあけて大声で歌え」と強制する類のものではない。ではあるが、自然に歌えるように指導するのが当然ではないか。私は家族愛、郷土愛、愛国心は、その共同体の大きさこそ違えど、相互に連関するものだと捉えている。

 

 児童・生徒らが国歌をほとんど歌わなかったとすれば、それは反抗しているというよりも、そもそも適切な指導がなされていないのだろうと推測せざるを得ない。なぜなら、校歌をはじめ、他の歌は大声で歌われていたからだ。そこで伺う。

 

①どのような教育を行っているか

②入学式や卒業式等で、国歌を自然に歌えるように適切な教育をすべきではないか。

 

■教育長(一括答弁)

 小中学校では学習指導要領に基づき音楽、社会等の科目を中心として国を愛する心を育てるとともに、国際社会において尊敬され、信頼される日本人となるために、国旗・国歌の正しい認識や尊重する態度を身に着けるよう指導している。

 

 教科においては、小学校の高学年で歌詞や旋律を正しく歌えるよう指導し、中学校では国旗・国歌を他の国と相互に尊重することが国際的な儀礼であることを理解させている。

 

 また、入学式や卒業式において、国旗を掲揚し、国歌を斉唱することは、学校生活の節目として厳正かつ清新な雰囲気のなかで新しい生活への動機づけを行い、学校、社会、国家など集団への所属意識を高めるための重要な機会と捉えている。今後も引き続き、学習指導要領に基づいた適切な指導を行っていく。

 

 

 

2.    防災・震災対策

 

 この度の熊本県を中心とした一連の地震により、お亡くなりになられた方々、そのご親族、関係者の方々、被災された皆さんに、心からお見舞いを申し上げます。

 

 さて、私は0歳から大和市で育ったが、生まれたのは実は熊本市だ。ある親戚は、熊本市内で飲食店を営んでいるが、この度の地震で店内に散らばったガラスを片付けて営業を再開したら、本震が発生し、再び店内がグチャグチャになってしまった。一時期は水道などのライフラインもストップし、大変だったそうだ。4月14日と16日の2回にわたって震度7の大地震が発生するなど、大きな余震が続いたことは今回の震災の特徴の一つだった。

 

 4月24日のNHKニュースによると、1000人以上の避難者がいる熊本県内の12市町村では、指定避難所の34カ所に、天井や照明の一部が落下したり、壁がはがれたりするなどの被害が発生。使えなくなってしまった。そのほとんどは耐震化が完了していたということだった。震度7が2回も続けば、耐震化が完了した施設でも使えなくなってしまう可能性があるわけだ。

 

 安全だから指定されているはずの避難所が使えないようでは防災機能が麻痺してしまう。本市の避難所対象施設についても、再調査をし、必要とあらば補修をすべきではないか。このように考える。

 

 また、熊本大地震に関し、防災に詳しい市民の方とお話をした際、「本市が被災した場合、ペットの避難の受け入れ態勢はどうなっているのか? 受け入れを嫌がる住民もいるので、きちんと態勢を整備してほしい」といった声もいただいた。

 

 本市では、ペットの関連マニュアルを策定中ということだが、香川県が平成26年12月に策定したペットに関するガイドラインでは、避難所の円滑な運営やトラブル発生を防止するため、避難所での受け付け時に、飼い主にペットの状況を届け出てもらうよう明示している。そこで4点伺う。

 

(1)避難所の耐震性に関する再調査について

 

■街づくり計画部長

 熊本地震は、これまでの地震とは異なり、最大震度7の大きな揺れが2回観測され、前震では被害がなかった建物が本震で被害を受けたものや、2回の揺れには耐えたが、度重なる大きな余震により倒壊するケースも、見受けられた。

 

 本市の学校体育館などの避難生活施設の耐震性については、現行の耐震基準に基づき、一般の建物より、さらに高い耐震基準で耐震補強を行っている。仮に、熊本地震のように前震や本震、さらにはその後の余震が発生した場合には、避難生活施設に対して、その都度、早急に市職員による応急危険度判定を完了させ、安全性の確認を行ったうえで開設することを、大和市被災建築物応急危険度判定等実施要領に定めており、避難者の安全確保を最優先とする体制を整えている。

 

 現在の耐震基準は、熊本地震のような2回の強い揺れを想定していないが、今後、国が定める基準や方針を踏まえ、本市も対応していきたいと考えている。

 

 

(2)      現在の住宅等の耐震化率について

 

■街づくり計画部長

 本市における現在の住宅の耐震化率は、平成27年度末時点で、当初国が目標としていた90%を超え、91.1%に達しており、県内においても高い耐震化率となっている。「大和市耐震改修促進計画」では、平成30年度末までに、住宅等の耐震化率93.2%を目標としており、目標達成に向け、市民ニーズの把握や、課題の整理等を行いながら、耐震化のさらなる促進に努めていく。

 

(3)      ペットの同行避難

①  ペットの避難生活施設への受け入れ態勢について

②  ペット受け入れの際の届け出制の導入について

 

■市長室長(一括答弁)

 ペットの飼育管理は、災害時であっても、飼い主自身が行うことを原則としているが、避難者がペットとともに避難生活施設の利用を希望される場合は、環境省が策定した災害時におけるペットの救護対策ガイドラインに基づき、適切な対応がとれるよう努める。

 

 

<意見・要望>

 答弁をいただいた。ペット受け入れの際の届け出制の導入は是非盛り込んでほしいと要望する。また、住宅等の耐震化をめぐっては、本市ではマンションの耐震化が遅れているという事情もあるので、早期完了に向けて全力を挙げてほしいと考える。

 

 さて、震災対応をめぐっては、市民の方から、「災害発生時の避難場所がどこだか分からない」という声を伺うことがある。自治会の加入率が減少している現在、そのような方は今後、増えていくだろう。

 

 参考資料として写真を付けておりますが、本市の新型の自治会掲示板、これは平成25年度から27年度にかけて大幅に増設されたそうだ。市内に約330基あるそうです。この掲示板の上部には「この付近の一時避難場所は〇〇です」と示した赤いシールが貼られている。

 

 ただ、古い掲示板は市内に約470基あるということだが、そのような掲示はない。私としては、旧型の自治会掲示板にも避難場所が明示できるよう、シールを貼るなどして対応できれば、避難場所がさらに周知できてよいのではないかと考える。シールを作成するための補助制度の創設を検討してはいかがか。そんなに予算がかかるものでもありませんし、ご検討を願う。

 

 今回の一般質問を準備するにあたり、市の職員は、それぞれ、名札の裏に、初動対応でなすべきことを示す簡易マニュアルをはさんでいることを初めて知った。「大変良い取り組みだ。何事もアイディア次第だな」と感じた。このような工夫をさらに重ね、職員の防災意識のさらに徹底していくよう要望する。

 

 「天災は忘れたころにやってくる」と言われますが、最近では「忘れる前に」やってくる。今回の熊本地震も、東日本大震災から5年が経ち、当時の教訓を思い出そうという機運が高まっている矢先に発生した。本市の地域防災計画は昨年3月に修正されたばかりということだが、熊本地震の教訓も踏まえ、何か穴がないか、死角がないかを十分に精査し、不断の見直しを行ってほしい。そう切望する。

 

 

 

 

3.    庁舎管理

 

(1)政党機関紙

 

 東京都では舛添要一知事が本日付で、辞職する。政治資金の公私混同疑惑では、野党代表だった参院議員時代の話も相次いで発覚した。たとえば、「ホテル三日月」での会議費計上がその一例だ。都知事時代だけでなく、野党代表のときの話が今になって発掘されて、批判を浴びている構図となっている。

 

 スキャンダルがないかどうかを調べる、いわゆる「身体検査」は与党側に厳しい一方、野党には甘い側面がある。与党は権力を握る側だから、厳しいチェックを受けて当然だと考えるが、野党も政権を担おうとするのであれば、それに応じたチェックを受けなければならない。そう私は考える

 

 さて、明日22日には参院選が公示されます。「自民・公明対民主・共産」の構図だと報じられている。今回、初めて共産党が、将来の政権獲得も視野に選挙協力や野党共闘を始めた。政権獲得を目指す以上、私は、共産党も一定のチェックを受けなければならないと考える。

 

 ここは市議会であり、市を質す場だ。特定の政党をあげつらうことはふさわしくないが、市政に関連している場合は、問題点をきちんと指摘しておかなければならない。

 

 私は、市政との関わりでは、庁舎管理の面で問題があると考えている。具体的には、共産党の政党機関紙「しんぶん赤旗」の配布だ。

 

 最近発刊された『日本共産党研究』という本を読んだ。そこには、「市役所内で行われる勧誘活動」と題して、「赤旗」が全国の自治体の庁舎で勧誘・配布されている状況が赤裸々に書かれている。

 

 この本によると、「共産党関係者による赤旗の強引な勧誘が問題視される事態は各地で相次いでいる。ほとんどが、市役所などの行政機関で共産党議員が『係長級以上は皆とっている』などと言って、幹部職員を勧誘」しているということだ。

 

 さて、大和市の庁舎管理規則の第7条では、事前に申請書の提出や許可を求める庁舎内の行為として、「物品の販売、宣伝、勧誘等の商行為」を挙げている。第9条では「庁舎における禁止行為」の一つとして、「押売り等の行為」を掲げている。そこで伺う。

 

①政党機関紙の市役所内の配布について、どんな把握をしているのか

 

■総務部長

 庁舎等において配布されていることは認識している。

 

②いつからどの位配布されているのか

 

■総務部長

 あくまで職員個人の問題として捉えているので、市として確認はしていない。

 

③市の庁舎管理規則9条で禁じている「押売り」とはどのような行為をさすのか

 

■総務部長

 買う意思のない者に対し、物品等を無理やりに受けつける行為であり、庁舎内で行うことを禁じている。

 

④庁舎管理規則に違反している事例はあるのか

 

■総務部長

 現在のところ、同規則に違反するような事例は確認されていない。

 

<意見・要望>

 答弁をいただいた。まず、政党機関紙の問題だが、私はこの度、市のOBも含めていろいろと独自に調べてみた。その結果を総合すると、こうなる。

 

 ≪大和市の職員が朝、出勤すると、購読している職員の机の上に赤旗が置いてある。課長級以上の幹部職員の多くが赤旗を庁舎内で購読し、係長級でも購読している人はいる。購入を勧誘したり、配ったり、集金している人は赤旗の販売員ではなく、議員だ。どうやら、職員の中には「みんなとっているから」という雰囲気があるようだ≫

 

 さて、赤旗の配達員が庁舎内で許可を得ることなく、配布した場合には、庁舎管理規則に明確に違反する。一方、議員が市政の向上に資するため、調査・研究活動を進めるべく庁舎内を回ったりすることは議員活動の一環と言えるだろう。

 

 ただ、庁舎内で政党機関紙を勧誘したり配布したり集金したりする行為は、議員活動というよりも、「政治活動」にあたると捉えられる。

 

 市の庁舎管理規則で「押売り」は禁じられているが、市側の答弁によると、無理やり売る「押売り」行為を含め、違反する事例は確認できていないということだった。ただ、一般に、議員は職員に対しては顔が利く存在とされる。議員にとっては、一般市民より、職員に対しての方が購読を勧誘しやすいと考えられる。

 

 「押売り」なのかどうかはパワハラやセクハラと同様、受け手がどう考えるかの問題だ。ただ、議員から勧誘を受ければ、職員によっては「心理的な強制」が働く余地があるとも捉えられる。

 

 そもそも、議員が早朝に庁舎内の執務内に入って新聞を配っているという状況は、情報管理の面でもいかがなものかと思う。机の上に、内部資料が置かれていることもあるだろう。集金行為が一般市民の目の前で行われるとすれば、市民の目線からどうなのだろうか。

 

 昼休みに保険の勧誘員やお菓子の販売員が庁舎の地下の食堂前の廊下にいることを目にすることがある。昨日もお菓子が売られていたが、彼らは、庁舎管理規則に基づいて、きちんと許可を受けているわけだ。仮に、政党機関紙の勧誘・配布・集金行為が、「議員活動」を幅広に解釈することによって許容されているとするならば、私は疑問を禁じ得ない。

 

 日本共産党の平成26年分の収支報告書を読むと、収入総額は236億円だ。そのうちの8割強にあたる193億円が、「機関紙誌の発行事業 新聞・雑誌」で占められている。この費目の多くは「赤旗」とされる。つまり、人によっては情報収集の目的で、人によっては「お付き合い」でとっている「赤旗」は、共産党の大きな収入源となっているのだ。

 

 これは本市特有の問題ではない。どこの役所でもありがちな話だ。だから、本市の姿勢を問うたり、責めることはしない。ただ、これを問題視すること自体がタブーとなってはいけない。

 

 私は、庁舎管理規則の趣旨に照らしても、庁舎内で政党機関紙の勧誘・配布・集金をする行為は一律に規制するのが筋だと考える。鎌倉市では既に行っている。

 

 一方、議員が絡んでいることから、行政当局が動きを取りづらい、対応を取りづらいのであれば、議員間同士で話し合って自主的に解決していく、という改善策もあるだろう。

 

 いずれにしても、庁舎管理規則に違反している疑いがある不正常な状態を一刻も早く改善することが何よりも肝要だ。議員は自ら襟を正していかなければならない。このように考えるところだ。

 

 

 

(2)庁舎敷地内の掲示物

 

 さる5月8日、「かながわピースフェア=大和平和まつり」というイベントが大和駅周辺で行われた。都合により、この問題の本質については触れないが、このイベントを告知するポスターが、市庁舎入り口の横にある「誰でも掲示板」に貼られていることをこの目で確認し、驚いた。

 

 「オスプレイは来ないで」「沖縄と力を合わせて辺野古新基地建設を止めよう」「戦争法を廃止させ、立憲主義・民主主義を取り戻そう」などの文言が記されていた。これらが政治的な主張であることは、論を待たない。

 

 私は、この手の政治的主張を訴えたポスターが市の顔と言える「玄関」の近くの掲示板に掲げられていることは、行政の政治的中立性の問題から、不適切だと考える。そこで伺う。

 

①「誰でも掲示板」はいつどのような目的で設置されたのか

 

■総務部長

 市庁舎敷地内にある「誰でも掲示板」については、平成20年度に市民の皆様の芸術文化活動や市民活動の紹介等に関する掲示物を自由に貼り出すことができるよう設置した。

 

②掲示できないものはあるのか

 

■総務部長

 「誰でも掲示板」の掲示内容については基本的には自由だが、政治、宗教、営利行為に該当するもの、プライバシーを侵害するもの、公序良俗に反するもの等に関しては、掲示物を撤去するなど一部利用を制限している。

 

<意見・要望>

 庁舎内の掲示物については、「誰でも」と冠した掲示板に関しても、一定の制約があることが分かった。政治、宗教、営利行為、プライバシーを侵害する行為などは一部、利用を制限しているということだった。市としては、そのようなルールをきちんと適用していただきたい。そのように要望する。

 

 

 

4.市の広報

 

 市議会議員選挙の投票率が右肩下がりに低下している。この一つの理由は、市政が何をしているかわからない、という点があると考える。市政の状況を市民に理解してもらうことは、地方自治を発展させていくためにも重要だ。

 

 さて、本市ではどこの自治体にもある広報紙のほか、「やまとニュース」という別の媒体も発行している。これは、本市ならではのユニークな取り組みだと捉える。私としては、市政を知ってもらうチャネルを拡充するという取り組み自体には異論は挟まないが、これらを読んで感じるのが、内容の重複だ。

 

 参考資料をつけているが、たとえば、平成28年度予算の歳入や歳出の内訳を例にとると、3月1日号の「広報やまと」で掲載された後、「やまとニュース」の3月25日号に記載され、その後、「広報やまと」の4月15日号でも記されていた。内容に大きな差があるとは思えなかった。

 

 また、平成28年度予算の主な事業については、3月1日号の「広報やまと」で掲載された後、4月25日号の「やまとニュース」で紹介されていた。そこに記された事業の半数超は重複していた。つまり、私は「広報やまと」と「やまとニュース」の違いがよくわからないのだ。市民の皆様も、そう感じる方が多いだろう。

 

 本予算は市にとって最も大切な事業ですし、新聞と行政の広報紙は媒体の特性が異なるが、仮に新聞で同じようなことがあれば、紙面編集を担うデスクから「既報じゃないか。新しいニュースを出稿しろ」と怒られることだろう。

 

 一方、「やまとニュース」に関しては、たとえば直近の5月30日号は「『待機児童数』がゼロに」「合計特殊出生率 県内市トップクラスで推移中」「市立病院の診療体制さらに充実」となっている。待機児童数がゼロになったことや、合計特殊出生率が県内の19市のうちトップクラスで推移していることは喜ばしいし、率直に評価するところだが、過去の「やまとニュース」の見出しを見ると、「何とかが充実」などと、多少興ざめしてしまうような見出しも散見される。私個人としては、手前味噌な宣伝がいささか目立つのではないか、とも感じる。そこで伺う。

 

 

①「やまとニュース」の発行を始めた理由について

 

■市長室長

 本市では、市民の皆さんにいち早くお知らせすべき情報や重要な情報などをお伝えするため、平成25年度から「やまとニュース」を発行しており、市民の皆さんから大変ご好評をいただいている。

 

 

②「広報やまと」と「やまとニュース」には重複して掲載されている内容もあるが、各媒体の使い分けはどうなっているのか

③「やまとニュース」は宣伝色が強いと考えるが、市の見解は?

 

■市長室長

 「広報やまと」は市政情報を市民に届ける基幹媒体として、市の実施する事業や催し、検診など様々な市民の皆さんに関わる情報を幅広く詳しく掲載し、毎月2回、1日と15日に発行しているものだ。一方、「やまとニュース」は、いち早くお知らせしたい情報や重ねてお知らせしたい情報などを一目で内容が分かるようなデザインで掲載し、ポスティングで全戸配布している。やまとニュースを見ていただくことにより、これまで市政への関心が薄かった方の市政への興味を喚起し、ひいては「広報やまと」を読んでいただくことにもつながると考えている。「やまとニュース」で掲載している情報は、市民の皆様に是非お知らせしたいものとなっているので、市の広報、PR、宣伝活動の一つであると考えている。

 

 

<意見・要望>

 答弁をいただいた。「やまとニュース」に関しては、「市政への興味を喚起し、『広報やまと』を読むようになるということだった。今回、厳しい指摘を縷々、申し上げたが、職員の立場で考えれば、気苦労は大変多いのだろうと推察する。2媒体を合わせた発行頻度が多いため、ネタ探しにも大変苦心されていることだろう。

 

 「広報やまと」にしても、「やまとニュース」にしても、レイアウトや色遣いをはじめとした見栄えはよく、様々な工夫がされていると感じる。文章も平易で、市民にとって分かりやすい文体だ。これらの点には敬意を評する。市政への興味を喚起すること自体には共感するところだ。

 

 ただ、中身が大切だから、是非、メリハリのある編集をお願いしたいし、「広報やまと」と「やまとニュース」の2媒体を発行するのであれば、その切り分けを厳格にしてほしいと考える。「やまとニュース」とうたうのであれば、ニュース性を今以上に明確にしてほしいと要望する。

 

 以上で一般質問を終わる。今回は全般的に厳しい指摘が多かったかと思うが、ご清聴ありがとうございました。

 

(了)

平成28年6月議会

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 1.待機児童問題

  

 厚生労働省は今月2日、今年4月1日現在の待機児童数を公表した。希望しているのに認可保育施設に入れない待機児童は、2年連続増加して約2万3000人となり、新聞やテレビで大きく報じられた。厚労省は「申込者の状況」と題して、市区町村別の詳細なデータを初めて公表。認可保育施設に入れなかったにもかかわらず、待機児童と認定されなかった、いわゆる「隠れ待機児童」が全国で約6万7000人いることも明らかになった。

 実は、厚労省はこの調査で「隠れ待機児童」という分類は行っていない。これはマスコミ各社が認定した数値だ。厚労省では、認可保育所に対する申込者数の内訳を10に分類。このうち、①育児休業中の者②特定の保育園等のみ希望している者③求職活動を休止している者④地方単独事業を利用している者‐の4分類を合算したものが、「隠れ待機児童」として報じられている。

 

 この調査結果によると、今年4月1日現在の大和市の待機児童数はゼロ。前年の25人から減った。これは既に発表されている通りだ。逆に、大和市の「隠れ待機児童」は174人となり、前年の91人から倍増した。

 

 なお、大和市では今年4月時点のデータについて「入所保留児童数」を176人と発表している。これは、「隠れ待機児童」と分類の仕方が異なる。全国の他の自治体と比較するため、ここではメディアで取り上げられている「隠れ待機児童」の数を取り上げている。

 さて、大和市は待機児童解消に向けて積極的に取り組んでいる。今年4月1日現在の本市における保育所等の施設数と入所定員数は45施設、3109人。直近3年間で27施設、約1400人拡大した。一方、今年4月1日現在の入所申込者数は3299人。前年度の2782人から約500人増加した。たった1年間で約2割増えたことになる。

 本市では、保育所の定数を増やして受け皿を拡大することで待機児童ゼロを達成した。ただ、申込者も増えるために、「隠れ待機児童」が増えてしまう、というイタチゴッコの状況となっている。

 

 保育所やその定員を増やしていく方針には大いに賛成だ。子育て世代のニーズを的確に捉え、待機児童をゼロにした市側の努力には、敬意を評するところだ。だが、ハコモノを増やせば、その分、財政負担は膨れ上がってしまうのも事実だ。

 大和市は、認可保育所における保育士の配置基準に関し、国が定める基準より厳し目に設定している。国の基準によれば、保育士1人が抱える1歳児の人数は6人、3歳児は20人となっている。一方、大和市の独自基準では1歳児が4人、3歳児が16人となっている。例えて言うならば、大和市は国の基準よりも「少人数学級」となっている。このように言えるだろう。

 本市独自の配置基準を緩和できれば、受け皿となる認可保育所の入所定員数は自動的に増える。待機児童ゼロの継続や「隠れ待機児童」の削減に向けて、配置基準の緩和に踏み切るべきではないか。私は、そのように考える。

 保育士をめぐっては、平均給与が低いと指摘されている。これは担い手不足につながりかねません。政府では来年度以降、月額約6000円の賃上げを行う方針だが、仮に本市においても独自に加算できれば、保育士のなり手が増えるのではないか。そのように考える。

 

 そこで6点伺う。

Q将来の保育需要の見通しと整備方針は

■市長

 本市では待機児童対策を最重要課題の一つとして捉えており、子供子育て支援事業計画に基づいた保育所等の施設整備を前倒しで進めてきた結果、平成28年4月1日時点において、初めて待機児童ゼロを達成した。

 将来の保育需要の見通しだが、就学前児童数に対する保育所等の利用申込者数の割合は平成28年4月1日時点で26.6%となっており、これは計画策定時に見込んでいた21.1%を大幅に上回る状況となっている。現在も申込者数は増え続けていることや、県内19市の平均は既に32.2%に達していることから、本市もまもなく、就学前児童の3人に1人が保育所を利用する状況になると捉えている。

 

 このように今後も保育が必要な児童は増え続けることが想定されるが、★これまでの待機児童の状況を含めた保育需要の分析を十分に行い、低年齢児を受け入れる小規模保育事業などの施設整備と合わせて、既存施設の定員拡大や幼稚園の活用などの新たな施設整備以外の様々な方法により、保育の受け皿を広げ、引き続き待機児童ゼロへの取り組みを力強くスピード感を持って進めていく。

Q平成28年4月1日までの直近3年間に保育所等の整備に要した費用は

■こども部長

 平成25年度から平成27年度までの民間保育所増設支援事業における決算額の合計は、7億6301万2094円となっている。

 

Q保育士の配置基準等の規制緩和の必要性についてどう考えるか

■こども部長

 国は昨年の4月1日時点で50人以上の待機児童がいた自治体に対し、児童の年齢ごとに定めた保育士の配置人数や面積が国を上回る基準の場合には、見直しをするように要請しているが、現時点において実施したところはなく、待機児童が25人だった本市においては、対象となっていない。

 国の定める保育士の配置基準については、あくまでも守るべき最低限の基準と捉えており、児童の安全や保育士の勤務態勢など良好な保育環境を確保し、向上させる観点から、本市では1歳と3歳の部分において、国の基準を上回る配置基準を持ち、市内すべての認可保育所における保育態勢の基本としている。★配置基準の変更については、様々な側面を有しているので慎重に研究していきたいと考えている。

Q市内の民間認可保育所において保育士不足は生じているか

■こども部長

 市内の民間認可保育所の保育士は、定数的に充足している状況にあり、特に年度当初における児童の受け入れにおいて保育士不足により、保育所の利用定員を下回るような状況は生じていない。しかしながら、年々保育士不足が深刻化していることは事実であり、定員を超えた受け入れや障害児の受け入れのために、年度途中に保育士を確保する場合など、限られた条件のもとでは、採用が非常に厳しい状況にあると認識している。

Q保育コンシェルジュはどのような成果を挙げているか

■こども部長

 保育コンシェルジュは、子育て家庭の相談に応じながら、保育施設や地域の子育て支援サービスなどの情報提供を行うもので、今年度から1名を増員して保健福祉センターと子育て支援センターの窓口に配置しており、昨年度は7月からの9カ月間で317件の利用実績があった。また、相談だけではなく、認可保育所への入所が保留となっている保護者に対して、空きのある保育施設や新たに開所する施設の紹介を行うなど、待機児童解消のために継続的な支援も行い、子育て支援施策の一つとして十分な成果を挙げているものと考えている。

Q保育士の一定の処遇改善が必要と考えるが市の見解は

■こども部長

 民間認可保育所における保育士の処遇改善については、全国的な制度のなかで処遇改善を行うべきであると考えており、今後も国の動向を注視しながら、本市としての対応を検討していく。

 【答弁後の意見・要望】

 丁寧な答弁をいただいた。市長も今、答弁していたが、引き続き、待機児童ゼロへの取り組みを力強くスピード感を持って進めていただければと思う。また、25~27年度における保育所の整備に関する費用は7億6300万円ということだった。大変多額なお金がかかっている。それだけ市がこの施策に力を入れているものだとも理解する。

 参考資料として添付しているが、この「隠れ待機児童」の全国総数の内訳を見ると、「特定の保育園等のみ希望」をしているため、認可保育所に入れない方が53%となっており、全国では半数強を占めています。一方、大和市の隠れ待機児童の内訳を見ると、「特定の保育園等のみ希望」しているのは36%にとどまっている。つまり、大和市で導入している保育コンシェルジュは、適切な保育施設を斡旋する、という意味で一定の成果を挙げている、と読み取ることができる。

 

 内閣府は今月6日、企業が事業所内に設置する「企業主導型保育所」に関し、全国150施設の助成を決めた。県内では横浜、川崎、相模原、小田原の4市5施設が対象となっている。本市にも企業主導型保育所ができれば、市の財政に影響を与えることなく、受け皿を増やすことができる。これは国の事業だが、待機児童の削減に寄与するので、市としても周知徹底を図ってほしいと考える。

 

 

 

 2.図書館活性化

 

(1)大学図書館との連携

 

 さる7月下旬、私は桜森にある文ケ岡小学校の学校図書館を視察した。椅子などがカラフルでとても開放的な印象を受けた。児童らがオススメの本を紹介する「読書の木」と題したコーナーもあり、本を読みたくなる工夫が凝らされていた。本市では、子供の読書量や学校図書館の利用回数が増えている。

 生涯学習の重要性が叫ばれる中、子供だけでなく、大人になっても読書習慣を続けてほしいと考える。本市の市立図書館は登録者数や貸出冊数が年々増えており、それ自体は評価するところだ。

 大和市は平成6年3月、相模原、秦野、厚木、伊勢原、海老名、座間、綾瀬、愛川、清川との市町村間で図書館の広域利用をスタート。参加する自治体の図書館の貸し出し利用ができるようになった。平成22年4月からは藤沢市とも相互利用協定を結んでおり、「誰でもどこでも近隣自治体の図書館を使える」ようになっている。だが、大学図書館は対象とはなっていない。

 この夏、ある住民から、「小田急線・日大六会駅前にある日大生物資源科学部との連携を行ってほしい」との要望をいただいた。調べると、日大生物資源科学部の図書館は、藤沢市のほか、綾瀬市、座間市、茅ケ崎市の市民にも開放されている。だが、大和市はまだ連携協定を結んでいない。

 この日大図書館に足を運んでみた。駅のすぐそばにある。本市の図書館が移転する文化創造拠点も大和駅の側となる。いずれも交通の利便性が高い、という共通点がある。

 平成27年度の「大和市立図書館年報」によると、大和市の図書館の利用者登録をしている周辺10市町村の住民は562人いるが、このうち、3分の1近くの179人が藤沢市民となっており、他市に比べて利用者が圧倒的に多い結果となっている。日大図書館は藤沢市内にあり、小田急線で移動しやすい点も踏まえると、大和市立図書館と連携しやすい状況にあると言えるだろう。

 日大図書館は、キャンパスのほぼ中央に位置。図書約30万冊、雑誌約4600タイトルの蔵書がある。生産・利用科学、生命科学、環境科学といった学術的な3分野が中心だ。本市の図書館が保有していない学術的な書物も多いと推測される。

 本市には聖セシリア女子短大がある。近くの相模原市には相模女子大や青山学院大もある。文化創造拠点のオープンをきっかけに、大学図書館との連携を始めれば、利便性が高まり、相乗効果をもたらすこともできるのではないか。

(2)図書宅配サービス

 

 大和市立図書館では平成26年度から、有料で本を宅配する「図書宅配サービス」を始めた。ただ、翌27年度の利用実績は37件83冊にとどまっている。せっかく便利なサービスなのに残念だ。

 

 私は、宅配料を無料にすれば利用者は増えるのではないかと考える。ただ、財政負担の問題もあるので、せめて、外出するのが難しい身体障害者に限定して無料化できないか。山形県東根市のさくらんぼ図書館では、そんなサービスを行っている。

 

 そこで伺う。

(1)大学図書館との連携

Q日大生物資源科学部の図書館をはじめとして、市内外の大学図書館と相互利用連携協定を結べないか?

■市長

 大学図書館には専門的な図書資料が数多く蔵書されており、相互協力協定の締結により、大和市民がこれらを容易に手にすることはできる利点がある。新図書館がオープンすることで、市民の読書への意欲の高まりが期待されるところであるので、★大学図書館との相互協力協定の締結については、さらなる図書サービスの拡大の一つとして検討していく。

 

(2)図書宅配サービス

Q「図書宅配サービス」で、外出しづらい身体障害者に限った無料化を実現できないか?

■市長

 本年3月議会において、鳥渕議員からいただいた同様の質問にお答えした通り、障害があるなど、来館が困難な方への無料図書宅配サービスについては、新図書館の開館を機に、その他のサービスを含め指定管理者と協議を進めていきたいと考えている。

 

 【答弁後の意見・要望】

 前向きな答弁をいただいた。大学図書館との連携については、サービスの一環として検討してきたいということだった。図書館の本来業務とは関係ないが、文化創造拠点のオープンに関する地元振興策として2点、提案したい。

 たとえば、文化創造拠点の目立つところに、地元商店街のお店が分かるマップのようなものが配架できれば、地元のお店がよくわかって良いのではないか。また、文化創造拠点で行われたイベント、たとえばコンサート等のチケットの半券を見せた場合に、地元の飲食店で割引を受けられるサービスがあれば、立ち寄ってくれる方も増えるのではないか。一つのアイデアとして提言したい。

 3.NIE教育とメディアリテラシー 

 

 今年3月、私は日本将棋連盟等が市内で開催した将棋イベントに参加した。イベントでは、プロ棋士が市内外の小中学生に対し、多面指しで将棋を指導。初代竜王である島朗九段が冒頭、当日の新聞を配って、新聞全般や将棋欄の読み方を解説していた。島さんは「学校の勉強はほとんどしなかったが、新聞を読んだので漢字を覚え、国語が好きになった」と仰っていた。

 NIEという言葉をご存知だろうか。英語で言えば「News In Education」の略語だ。日本語では「教育に新聞を」という意味で、学校の授業で新聞を活用する取り組みのことだ。

 私は10年ほど前、東京都杉並区立の中学校で、総合学習の時間を使って新聞編集について一回だが授業した経験がある。とても関心を持ってもらえた。新聞離れや活字離れが進んでいるが、日頃、新聞を読まなくても、実際に手に取れば興味を持つ児童生徒は多いと考える。

 私自身、中学生のとき、社会の授業、おそらく「公民」だったと思うが、新聞を切り抜いて感想や考えをノートに記し、先生に提出して講評してもらった経験がある。現代社会に関心を持つ上でも、大変ためになったと感謝している。

 

 テレビでおなじみの明治大学文学部教授、斎藤孝さんは著書『新聞で学力を伸ばす』で、「新聞は実用日本語に良い」と述べている。情報の密度が濃い文章を読む練習ができる。数字が盛り込まれた記事が多いため、統計的事実の認識力がつく。事実と意見の区別など情報整理のための基本的読解力が学べる-などの効用も指摘している。

 

 経済協力開発機構(OECD)が実施している学習到達度調査、いわゆる「PISA」の2000年の結果によると、新聞に親しんでいる頻度が高いほど読解力が高いという相関関係が示された。新聞を読むことは学力向上にも寄与すると考えられる。

 

 「新聞は同じではありません」ー。これは、私が16年務めていた新聞社の過去のキャッチコピーだった。リベラル系の朝日新聞、毎日新聞と保守系の読売新聞、産経新聞では、基本的な考え方や論調が対立することがままある。民進党の蓮舫代表選出に関する9月16日付の各社社説を読むと、朝日新聞が党内結束や野党連携を求める一方、産経新聞は批判的なトーンだった。新聞各社には社論があり、報道や言論、取り上げ方には大きな違いがある。それは、民主主義社会の日本において、多様な言論が保障されている一つの証と言えるだろう。

 

 一方、自分の座標軸をどこに置くかは別として、多角的な視点を持つためには、複数の新聞を読み、比較してみることが大切だ。とりわけ、小中学生は素直だ。新聞一紙しか読んでいないと、見方が偏ってしまう恐れもある。

 現在は、FacebookやTwitterをはじめとするソーシャルメディア・ネットワーク・サービスが全盛だ。ただ、SNSの情報に依存しすぎると、情報が偏ってしまうかもしれない。インターネット上にあふれる情報は玉石混交だ。既存の大手メディアが報じない、気づかない事実が載っている反面、品位を欠いたデマや誹謗中傷の類も散見される。

 

 インターネット上では、マスコミ不信を煽る指摘も盛んだ。一部でねつ造やヤラセがあることは、慙愧に堪えない。ただ、何でもかんでもマスコミ批判に転化してしまう風潮が昨今、強まっている状況は大変残念だ。

 

 私は新聞報道には一定の信頼性があると考えるので、NIE教育を推進してほしいと切望する。ただ、その際には、メディアの特性を理解しつつ、様々な情報を取捨選択して活用できる力。世の中にあふれる情報の真偽を見極め、主体的に判断できる力。すなわち「メディアリテラシー」を培う教育を行うことも密接不可分だと考える。

 

 さて、文部科学省は8月30日、学校図書館の整備充実に向けて有識者会議に示した素案で、アクティブ・ラーニングの重要性を強調。そのなかで、「選挙権年齢の引き下げに伴い、児童生徒が公正に判断する力を身に着けることが一層重要になっている。新聞を教育に活用するために複数紙配備に努める」と記した。今後、学校図書館では、新聞の複数配備が求められることになりそうだ。

 

 そこで伺う。

(1)小中学校の取り組みについて

QNIE教育について

Qメディアリテラシーについて

■教育長(一括答弁)

 本市の児童生徒においては全国学力学習状況調査の結果から文章を読んで情報を的確に理解し、感想や意見を記述することに課題が見られた。一方、多種多様な情報が氾濫する現代社会においては、主体的に情報を取捨選択する力、いわゆるメディアリテラシーが重要になってくると考えている。

 

 新聞の読み比べやその結果を話し合うことなどの活動は、主体的に思考し、判断し、表現する力を育てるために有効であると考えており、学習指導要領においても、新聞等の資料を適切に活用すること、とされている。★教育委員会においても、研修会や学校訪問を通して、新聞を活用した授業を推進し、それらの力の育成に努めていく。

 

 

Q学校図書館における新聞の配架状況について

■市長

 本市では、学校図書館のリニューアルとともに、学校司書や県内初の学校図書館スーパーバイザーの配置など、学校図書館教育の充実に特に力を入れて取り組んできた。これは読書が広い視野と豊かな発想を育み、将来を通じての活動として、知識や知恵の継承や豊かな人間形成の育成に欠かせないものと考えてのことであり、その成果が読書量の増加などに表れているところだ。

 

 皆さんご存知のように、大和市内小学生の平均の1年間の読書量が150冊近くまでなっている。また1年間の中学生の読書量も50冊以上というような状況になったところだ。これは本当に現場の先生方いかに頑張ったか。そして何よりも子供たちが頑張っている。我々も頑張らなければいけないと感じるところでもある。

 

 さて、またこの夏には国際学校図書館協会の視察校として、市内の小中学校が選ばれ、国内外の参加者からも高い評価をいただいている。私もこの文ケ岡小学校での視察のときに立ち会ったが、本当に、様々な国の方が来ていて、かなり熱心に質問していて、素晴らしいという声を様々な国の方から直接聞いたところでもある。

 

 一方、今後は情報社会の進展や技術革新などにより、子供たちを取り巻く社会環境に大きな変化がみられると指摘されている。そのようななか、★新聞を読むことは様々な事象に関心を持ち、自分の考えを基にした判断力や想像力を身に着けるためにも大切であると考えている。

 

 こうしたことを踏まえ、現在は学校図書館において小学校に1紙、中学校に2紙の新聞を配架しているが、★今後はさらに、子供たちがより身近に手に新聞をとることができるよう教室にも配架するなど、新聞配架の拡大を具体的に検討しているところだ。

 

 【答弁後の意見・要望】

 答弁をいただいた。新聞に関しては、教室にも配架を検討しているところだ、という答弁だった。本当に私も、その業界出身の者として大変嬉しい答弁だ。本市は本当に学校図書館が充実しているので、さらに先進性を進めていただければと思う。また、小学校においても早急に新聞の複数配架を進めてほしい。

 横浜市のみなとみらい線・日本大通り駅のすぐ上に、ニュースパークや放送ライブラリーがある。私もこの夏、立ち寄ったが、とても勉強になる内容だった。小中学生の社会科見学のコースに加えることができれば、NIEやメディアリテラシーが促進されるのではないか。ご検討いただければと要望する。

 

 4.2020年東京五輪と体力向上 

 

(1)東京五輪に向けて

 

 この夏、リオ五輪が行われた。私もテレビ中継にくぎ付けになったが、日本選手団は金メダル12個、銀メダル8個、銅メダル21個の計41個のメダルを獲得するなど大活躍だった。女子バドミントンとして日本初の金メダルを獲得したタカマツペアをはじめ、テニスでは、錦織圭選手が日本としては96年ぶりにメダルを獲得。いずれも、負けそうな試合をあきらめずに戦って勝利するなど、粘り勝ちの試合が多かった印象を受けた。あきらめないことの大切さ。これはリオ五輪で学ばされた教訓だ。

 4年後の2020年には東京五輪が行われる。直接、この目で観戦したいし、今から4年後が大変待ち遠しい。

 東京都スポーツ振興局は、施設整備費や大会運営費を中心に経済効果を約3兆円と発表した。ただ、これは訪日外国人の増加や宿泊施設の建設費、首都圏の基盤整備事業の前倒し、新規雇用の増加などは含んでいない。竹中平蔵慶応大教授が所長を務める「森記念財団都市戦略研究所」は、これらを含めた経済効果を計19.4兆円と試算。日銀は、実質の国内総生産(GDP)の押し上げ効果は、累計で25兆円から30兆円に上ると算盤をはじいた。

 

 首都圏に位置し、東京都と隣接する本市としても、東京五輪で盛り上がりたい。率直にそう思う。本市として積極的に関われないか。「おもてなし」をすることができないか。そう考える。

 さて、本市も委員としてメンバーに加わっている「神奈川2020事前キャンプ誘致等委員会」がまとめたガイドブックを見ると、大和駅の近くにある大和スポーツセンター体育会館では、バドミントン、バスケットボール、柔道、卓球、バレーボールを競技できるとなっている。

 

 事前キャンプ誘致に関する今年1月の報道によると、県内では①県・小田原市・箱根町・大磯町がエリトリア②横浜市がイギリス③川崎市がイギリス④県・平塚市がリトアニア⑤厚木市がニュージーランド-をそれぞれ誘致し、「ホストタウン」構想に登録された。本市でも、事前キャンプ地の誘致ができればよいなぁと切望する。

 前例として参考にしたいのが、日韓共催となった2002サッカーW杯だ。私が当時、勤務していて住んでいた千葉市は、アイルランド代表をキャンプ地として誘致し、大変盛り上がっていた。昨年夏にはアイルランド大使が千葉市を訪問しており、十年以上経った今でも、交流が続いているようだ。

 

 本市においても、東京五輪の事前キャンプ地を誘致できれば、当該国の選手団が地元で食事したりすることで、一定の経済波及効果が見込まれるのではないか。市民らと交流することができれば、国際交流にも資するのではないか。大変夢のある取り組みだと私は考える。

 

(2)小中学生の体力

 

 来月には、祝日「体育の日」を迎える。現在では、ハッピーマンデーで10月の第2月曜日となっているが、元々は10月10日だった。これは1964年の東京五輪の開会式に由来している。

 さて、本市は「健康都市」を掲げているが、その実現に向けては市民の体力向上が大切だ。とりわけ、身体能力の基礎を培う小中学生時代の教育が重要だ。

 文科省では、平成20年度から全国体力・運動能力、運動習慣等調査、いわゆる「全国体力テスト」を実施している。本市の小中学生の体力はどうなっているのか。率直に知りたい。

 

 そこで伺う。

 

(1)東京五輪に向けて

Q大和スポーツセンター体育館にバレーなりバドミントンなりの事前キャンプを誘致できないか

■文化スポーツ部長

 本市はこれまで東京オリンピック、パラリンピックの事前キャンプ候補地として立候補する方向で検討を進め、組織委員会が作成する事前キャンプ候補地ガイドへの掲載を希望してきた。その後、本市のスポーツ施設が国際競技連盟が定めている宿泊施設や食事の提供等の施設基準に適合していない、との判断を受けたが、本市のスポーツ施設は人口密度が高い住宅地に隣接していることから、基準を満たすための施設改修は困難だ。

 

 このような状況から★事前キャンプの誘致は非常に困難ではあるが、東京五輪に関連したスポーツ施設の利用については、今後も県を通じての働きかけを続けていきたいと考えている。

 

Q東京五輪参画に対する市の見解は?

■文化スポーツ部長

 2020年に行われる東京オリンピック、パラリンピックの開催により市民のスポーツに対する意識や機運が大いに高まることが予想される。これを機に、市民の方々がスポーツをする、見る、支えるのいずれかに関わっていただけるよう取り組みを行うことで、本市スポーツ推進計画に掲げる「スポーツでつくろう健康都市やまと」の実現に寄与するものと考えている。

(2)小中学生の体力

Q平成27年度「全国体力・運動能力、運動習慣等調査」から見る本市の傾向について

Q体力向上に向けた取り組みについて

■教育長(一括答弁)

 本調査における体力、運動能力に関しては小学生の筋力と柔軟性については、良い結果が得られたものの、総合的には小中学生ともに全国平均と比べて特に持久力、敏捷性などにおいて課題がみられた。また、生活習慣や運動習慣についての調査結果からは、ゲームや携帯電話、スマートフォンの使用時間が長く、食事や睡眠に関して規則正しい生活を送ることができていない児童生徒の割合が多い傾向がみられた。

 

 特に小学校女子児童においては、健康にとって運動は大切であるとの意識、家の人と運動する頻度、休み時間に校舎外で過ごす割合が低い傾向がみられ、運動に対する興味関心を高める工夫や、取り組みが必要であると考える。

 

 そのため本市では★小学5年生と中学2年生が対象の新体力テストを全学年対象とし、その結果を活用して、よりよい運動習慣、生活習慣の形成と体力の向上を目指す実践研究を推進している。特に健康体力つくりの研究校である大野原小学校と文ケ岡小学校では、家庭における生活習慣アンケートの実施や専門家による食事と睡眠の重要性や、子供たちの生活習慣改善等をテーマとした保護者対象の講演会の開催などにより、家庭と学校が協力しながら取り組んでいる。

 

 教育委員会としては、これらの成果を幅広く周知しながら、児童生徒の主体的な健康づくりを推進し、体力、運動能力の向上に努めていきたいと考えている。

 

 【答弁後の意見・要望】

 答弁をいただいた。事前キャンプ地誘致に関しては、施設改修は困難ではあるものの、県を通じての働きかけを続けていきたい、ということだった。

 

 多額の予算を伴う大規模改修を行うことが難しいということについては、私も理解する。ただ、多くの国の参加が見込まれるので、主要国でない小さな国であれば、基準に満たしていなくても練習場として希望することがあるかもしれない。それこそ、このリオオリンピックにおける日本選手団のように、あきらめずに、粘り強く誘致活動を行っていただければと切望するところだ。

 

 体力向上に関しては、近隣の相模原市の教育委員会は、全国体力テストの分析結果をまとめ、公表している。本市においても、子供たちや保護者の皆さんが結果を把握できるように、分かりやすい冊子を作るなど、積極的に自ら発信していただければと思う。

 

 

 5.ヒートアイランド対策 

 

 今年の夏は暑かったと感じる。報道によれば、今年7月の世界の平均気温は観測史上最も高かったそうだ。最高気温35度以上の「猛暑日」はこの8月、日本国内の929地点で計2577回記録され、一昨年の4倍超に上った、ということだ。

 

 気象庁のホームページで過去の気象情報を入手することができる。大和市には観測所がありませんので、大和市に近い海老名観測所のデータを調べてみた。すると、今年8月、最高気温30度以上の「真夏日」は27日間記録された。ほぼ毎日だ。過去の統計をたどると、8月に「真夏日」を記録した日数は、長期的に増える傾向にあります。猛暑が増せば、熱中症患者も増えるだろう。

 

 さて、私は8月上旬、東京都中央区内で行われたセミナーに参加した。東京駅八重洲口から清洲橋通りを北に向かって歩いていると、道路の一部が灰色になっていた。「一体何だろう?」と思っていたら、歩道の脇には「路面温度測定中」と題した表示板があった。

 

 測定されたこのデータによると、当時の気温は34.3度でした。路面温度は、従来のアスファルト舗装の部分は44.4度でしたが、遮熱性舗装の部分は39.1度にまで抑えられていた。

 

 遮熱性舗装とは、アスファルト舗装の表面に遮熱材をコーティングし、太陽光からの赤外線を反射させることで、舗装に蓄えられる「蓄熱」を減らし、路面温度の上昇を抑制するものだ。通常のアスファルト舗装では、昼に蓄えられた熱が夜間に放射することで、熱帯夜の原因の一つになっていたが、遮熱性舗装を導入すると、昼間の蓄熱が抑えられ、夜間も快適になるという。

 

 人工排熱の増加や地表面の人工化、都市形態の高密度化に伴い、都市部を中心にヒートアイランド現象が起きています。環境省が平成25年にまとめた「ヒートアイランド対策ガイドライン改訂版」では、対策技術の一つとして「遮熱性舗装の活用」を掲げている。

 報道によると、国土交通省は2020年東京五輪に向けて、マラソンや競歩のコースとなる公道で、路面温度の上昇を抑制する対策に乗り出すということだ。前段となる有識者会議では、遮熱性舗装や保水性舗装の2種類が検討されている。マラソン元五輪代表の瀬古利彦さんはこの夏、特殊な舗装をした道路を試走し、「全然暑さが違う」と効果を実感したそうだ。

 

 県内では湯河原町が平成22年、町立小学校の通学路である町道約500m区間に、遮熱性舗装を導入。事業予算はわずか約140万円だった。この通学路はカーブが多く危険だったのだが、道幅が狭いためガードレールを整備できず、カラー舗装をしようとした際、ついでに遮熱塗装を利用したということだ。

 本市でも、高座渋谷の西側にある妻恋坂の歩道に、遮熱性舗装が導入されている。このような舗装が市内で目立つ地点、例えば駅の周辺や、小中学生が利用する通学路などで広がると良いのではないか。

 

 そこで伺う。

Q本市においては、どのようなヒートアイランド対策を行っているか

Qヒートアイランド対策を充実できないか

■環境農政部長(一括答弁)

 郊外に比べ都市部ほど気温が高くなるヒートアイランド現象は、都市化によるアスファルト面の増加と緑地や水面の減少、都市の様々な活動に伴って生じる排熱の増大などが主な要因とされている。

 

 このため本市では市民農園、保全緑地、保存樹林などによる農地や緑地の保全、ゆとりの森など大規模な公園の整備による都市緑化の推進などを行うとともに、公共施設への太陽光発電設備の導入および住宅用太陽光発電システムの設置補助など再生可能エネルギーを活用することで、ヒートアイランド現象の緩和に努めているところだ。

 

 今後もこれらの施策をさらに進めていくとともに、エアコンの適正な温度設定や公共交通機関の利用促進など、ライフスタイルの転換につながるよう、地球温暖化対策の推進をはかることで、ヒートアイランド対策の充実に努めたいと考えている。

 

Q一部で導入されている遮熱性舗装を拡大できないか

■都市施設部長

 遮熱性舗装は舗装面に遮熱財を施して太陽光を反射させることで舗装面の温度上昇を抑制するものであり、平成23年度に福田原高座渋谷線の歩道部約160mの施工実績がある。夏場における路面温度の低下が期待されているところだが、一般の舗装と比べ経費がかかることや、耐久性などの課題がある。今後遮熱性舗装の拡大については、舗装表面温度の低減効果や耐久性を検証していくとともに、コストの低減化や施工技術の一般化、国や他自治体の取り組みなどを注視していきたいと考えている。

 

 【答弁後の意見・要望】

 答弁をいただいた。平成20年3月に改定された 「大和市環境基本計画」があるが、これもいずれ改定を迎える。是非、ヒートアイランド対策についても、充実した書きぶりとしていただき、中長期的に積極的に取り組んでいただければと思う。

(了)

平成28年9月議会

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